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太ももに猫を乗っけて撫でながら日向ぼっこ。ふぁ、眠くなるねこれ。流石にこんなとこで寝るほど危機感のない人間じゃないけども。
貴方「〜♪」
鼻歌を歌いながらなでなで。なんか猫集まって来た。
Aちゃんも猫が寄って来るタイプだったみたいで、ここよりもう一つか二つほど家に近い公園ではこの光景が良くあったらしい。
今日は遠出してるけど、どの公園でもお猫様へのこの謎のまたたび効果は変わらないらしい。不思議だ。
蘭「うわっ、すげぇ猫いる」
竜胆「またたび?」
子供の声が聞こえて来て、大半の猫は逃げる。誰だろうと見てみると、1歳か2歳くらい上の2人の少年がいた。
顔の造形が似ていて、年はあまり変わらなく見える。多分兄弟だが双子か年子かは微妙。紫の瞳が凄く綺麗で、垂れた目元は良く似ており、綺麗な顔立ちで将来有望な少年達だ。
蘭「ねぇね、お前なんてーの? 俺蘭。こっち弟の竜胆」
貴方「私はA。2人とも綺麗な名前だね、お花と一緒」
蘭「そーお? ありがと〜」
なんだかラン君は間延びした喋り方をする子らしい。
ラン君が年上で、リンドウ君が弟。パッと見の印象と同じだ。下の子の方がしっかりするあの謎の法則を目の当たりにしている。
ランとリンドウは、花と同じ字を書くんだろうか?
何にしても綺麗な名前だ。2つとも花言葉は愛に関係していたはずだし、竜胆なんかは薬効もある。
男の子に花の名前?と思う人もいるかもしれないけど、全然アリだと思う。
この2人は顔も綺麗系なので凄く似合ってるな、と感じる。
竜胆「俺らが来ても逃げない猫もいるな」
蘭「Aにめっちゃ引っ付いてるwww」
貴方「なんか猫には懐かれるんだよね、不思議でしょ?」
蘭「ちょー不思議〜。ねぇ触っていいかな?」
貴方「そっとね、そっと」
ランの手は猫の頭をゆっくりと撫でる。
顔も瞳もキラキラしていて可愛い。竜胆もおずおずと撫でていた。んー、子供って可愛い。
貴方「可愛いでしょ」
蘭「うん」
竜胆「Aってまたたび?」
貴方「自分でも思ったことあるけど断じて違うからね」
蘭「え、違うの?」
貴方「違うよ??」
寧ろ違うくないことある? ないない。
蘭「あ、ねー。歌ってよ〜」
貴方「歌?」
竜胆「鼻歌歌ってたよな」
蘭「俺聞きた〜い」
貴方「えぇ、良いけど下手でも怒んないでね」
蘭「怒んない怒んない〜」
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作者名:mol/L | 作成日時:2022年8月3日 20時