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急所に1発入れれば人間なんて脆いもの。一瞬で気絶し地面に転がった。
その間僅か15秒。まあ雑魚5人なんだしそんなもんだ。
貴方「ありがとう、大丈夫？」
？「お、おぅ、すげぇな。余計なお世話だったか？」
貴方「いや全然、普通に嬉しかったし。だから、ありがとう」
？「そりゃ良かったけど、情けねぇな」
貴方「その心意気が良いんじゃん」
立ち上がった少年(青年に近いけど)は顔は整ってるのに髪型が微妙な男の子だった。
うーん、惜しい。とてつもなく惜しい。残念イケメンだ。
？「なんて言うんだ？ 俺、佐野真一郎」
貴方「シンイチロウね。私のことは好きに呼んで良いよ」
真一郎「なんだそれ」
名乗るか！ 絡まれたり身バレしたりすると大変じゃんか！
真一郎「あー、じゃあクロ。クロな」
貴方「安直だね」
真一郎「うっせ」
サノシンイチロウ、なんか聞いたことあるなぁ。
サノ、シンイチロウ。
……佐野？
え、もしかしてマイキー兄、とか？ だったり？ するの？ まじ？
いやまだ分かんないよ、うん。私マイキー兄の名前知らないしね。佐野なんて苗字普通にいるしね。
真一郎「どうした？」
貴方「あー、名前聞いたことあるなって」
真一郎「あ〜。まあここらじゃそこそこ有名かもな。黒龍って知ってるか？」
ブラックドラゴン？
真一郎「あれ、知らない？ 結構有名だと思ってたわ。まあそのチームの総長だったの俺」
貴方「ふぅん」
真一郎「反応薄っ！ これでも日本一のチームの総長だったんだけど！？ 信じてない？ 弱いから？」
強くないし威厳もないけどカリスマ性というか人タラシの才能というかはありそうだと思うよ。だからそこは疑ってない。
貴方「嘘なんて思ってない。まあ分かった」
真一郎「お、おう？ そうか？」
そして多分マイキー兄。だって無敵のマイキーの兄は、それなりの不良だとは思うんだよね。知らないけども多分。
まあマイキー兄でもそうでなくてもいいや。どうせもう会わないし、会ってもわざわざ絡まないし。
貴方「じゃあね」
真一郎「あ、待って礼くらい」
貴方「助けに入ってくれた。処理した。交換条件で良いよ」
真一郎「え、ちょ」
日本一のチームの総長とかちょっと関わりたくないです。私不良しないので。
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作者名：mol/L | 作成日時：2022年8月3日 20時
