風邪っぴき妖狐(FB、えお) ページ7
※FB視点のお話
Aちゃんが風邪をひいたらしい。
MSSPのグループトークでお見舞いに行こうかという話になったんだが、きっくんからは「俺が行くと、弱った体に負担かけそうだからやめとくー」と、泣き顔の絵文字とともに返事が来た。
あろまは「じゃあ俺と可哀想なきくおは、なんか差し入れ買うわ」と。えおえおは「もうAんちにいるわ。FBはやくこい」...
「えおえおー！！」
きっくんとあろまの差し入れを片手に、Aちゃんちのインターホンを鳴らすと、身体だけのえおえおが出迎える。
「おせーよ、早く俺の頭取り返してきて」と、タブレットで筆談。
一体なんなんだ...
もうずいぶん来慣れたAちゃんの部屋に上がり込み、寝室のドアを開けると、そこにはえおえおの首を抱き締めて眠るAちゃんが。
眠ってはいるが、顔はいつもより赤く、確かに熱がありそうだ。
えおえおの顔は困ったように笑いながら、「身体は寝室に侵入禁止だってさ」と言った。
「あー、お前むっつりだからな」
妙に納得して、ズッ友の頭を取り返すべく、ベッドに近付く。
「Aちゃん、大丈夫？きくおとあろまからの差し入れ。ゼリーあるけど、食べれる？」
優しく揺り起こせば、ゆっくりと目を開くAちゃん。
しばらくぼーっとした後、「あぁ...えふびー...」と嬉しそうに笑った。
Aちゃんからえおえおの頭を取り返す。
えおえおは自分の頭を小脇に抱えて、「お粥でも作るかなー」とキッチンへ消えた。
「Aちゃん、熱あんの？ご飯は食べた？」
再びAちゃんの方を見れば、Aちゃんはすっかり目が覚めたようで。
「んん...熱ある。...おなかすいてきた。あ、そうだ」
Aちゃんは上半身だけ起こして、両手で俺の頬を包む。
「えへへ...えふびー冷たい...」
ヘラヘラと笑いながら、おでこ同士をくっつける。
たしかに、Aちゃんのおでこは燃えるように熱かった。
「へへへ...温くならない冷えピタ...」
さすがに病人相手に怒る気にもなれず、上手く躱してAちゃんをベッドに寝かせる。
キッチンからは美味しそうな匂いがしてきた。
..待てよ、お粥って匂いするか？
大人しく俺の腕をぺたぺたと触るAちゃん。
さすがに今日は、"仕返し"をする気にもならず、空いた方の手を、Aちゃんのおでこに優しく乗せた。
えお(できた！牛丼)
FB(馬鹿なの？！)
＞＞＞
首を抱き締めて寝るくだりと、おでこくっつけるとこ描きたかっただけ
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作者名：名無しの夢女子 | 作成日時：2019年1月8日 22時
