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変化 ページ6

人類滅亡。


考えたくなかったその現実に、肩を震わせて泣きじゃくる人々。
わたしは雑踏の中、一人冷たく周りの人々が泣くのを見ていた。




その日から、変わったことが一つある。
それは、消えた人の記憶がなくなる、ということだ。

前までは、確かに覚えていたのだ。
でも、いつの間にか忘れていく。忘れたことにすら気が付かない。
なぜなら、消えた人々がもともといなかった(・・・・・・・・・)ことになっているのだから。



だんだん、人々はまとまって生活するようになっていった。
誰かが消えても、ちゃんと覚えていられるように。

何故覚えていたいのか。
それは、消えた人のことを忘れると、自分も消えてしまう、という法則があるらしい、と
言われ始めたからだ。



多分わたしは、結構消えてしまった人のことを忘れているだろう。
それでも平然としていられる理由は、わからない。

多分、あきらめていたのだ。
忘れてしまったものは、仕方がないと。

枯れた月、終わる世界→←人が消えた



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陰月。(プロフ) - 佐奈さん» コメントありがとうございます。まず月についてですが、月は人々を見守っているものとしています。人々が自分勝手というのは、本来の自分の姿を、非日常に直面したらどうなるのか、勝手ながら推測して書かせていただきました。 (2019年2月17日 11時) (レス) id: 83a189451f (このIDを非表示/違反報告)
佐奈 - また、人々の様子は自分さえよければよい、という自己中心的な人ばかりということも気になりました。ここはどんな意味を込められたのですか? (2019年2月2日 20時) (レス) id: 93469ef5f7 (このIDを非表示/違反報告)
佐奈 - 題名に「終わる世界」とあるように、世界の終わりについてかかれたのですね。自分は枯れた月というのは世界の終わりが近づいたときの人々の様子と、主人公が月を見たときどんな風に見えていたのか、の二つを表しているのかなと思いました。 (2019年2月2日 20時) (レス) id: 93469ef5f7 (このIDを非表示/違反報告)
陰月。(プロフ) - ネコさん» コメントありがとうございます<m(__)m書いている私が言うのも変な話ですが、私自身が振り返る元となった話です。 (2018年12月29日 19時) (レス) id: 83a189451f (このIDを非表示/違反報告)
ネコ - すごく考える小説ですね!とても面白くて改めて自分を振り返る事が出来ました。頑張って下さいね。応援しています! (2018年12月27日 14時) (携帯から) (レス) id: 35b403556b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:陰月。 | 作成日時:2018年7月1日 17時

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