黒猫は幸せを届けたい (ページ12)

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12個目ページ12

子猫を拾って1週間ほど経った頃。
街で子猫を探している国民を探したが居らんかったし、見つけた森とその付近をまあまあ調べたが、結局親らしき猫を見つける事は出来ずうちで飼うことになった。
そして猫好きによる子猫の親権争奪戦が起こって医務室の扉が吹っ飛んだり、どうでもいいガラクタが溜め込まれてた小部屋が子猫用の遊び場兼部屋にリフォームされたのは余談である。

とまぁそんな事もあったが子猫はあの大ジャンプ事件から反省したのか大人しく過ごし、3週間が過ぎた。

ぺ神の診察も無事に通過し、固定する為に巻いていた包帯も取れてちょこまかと部屋の中を動き回っている子猫を眺めては癒される日が続いたし、用事を作ってまで子猫に会いに来る猫好きが後を立たへん。がしかし目の前にある書類に目を戻してため息をひとつ。

結局は拾って来た僕が責任を持て、という事で飼い主になったんやけど、子猫を飼うためには諸々の書類を用意して、担当であるトントンに提出せねばならんのだ。
一応言っておくが、これは飼い主がこの城に住んで働いてる幹部の僕やからこんな面倒な書類作成をしている訳で、街に居る国民達やったら書類提出なんて要らんのやで。

なんでも、どこか遠い国では犬や猫を躾て爆弾巻いて特攻させるような国が有るらしい。
そんな事が起こらないように、誰々がこういう毛色のこういう種類の犬猫飼うてますよーやから安心してええよーけどそれ以外の動物見たら注意してなーって言う情報共有の為の書類らしい。

そんでまぁ埋めれる所は埋めたんやが、一番重要な名前の欄が埋めれんくて一時間は経ったと思う。
さっきから思い浮かぶ名前は街でお茶した女の子らの名前ばかりで、そんな名前を付けたらシッマやゾムが調子乗って擦ってくるから無し。

なんなら脳内再生余裕っすわ。

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書いてたら3000行きかけたので分割。