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73話 ページ23

カラ松sind

目の前のトド松は、既読が5つくうちの1しか付いていなくて泣いていた。

まぁ、ボクは見れないから仕方ないとして……。

未読で履歴を消したのは、真ん中二人だろうな。

1番荒れてる言っていたし。

何より、今のままでいいとか言ってるらしいし?

「多分…お前がいつも嘘付くから信じてもらえなかったんだよ。」

「嘘ついて何が悪いんだよ!今の兄貴たちには嘘がお似合いだ!仮面兄弟なんだから。外には仲良し兄弟に思われてるけど、今は…仮面なんだよ!」

トド松のスマホをよく見たら、ぐる通が開かれていた。

誰も入るはずのない、グループ通話。

そこにピンクのトド松のアイコン以外にももう一つ、赤いアイコンが見えた。

おそ松……。(汗)

「おまっ、トド松!こんな所で通話開くな。後、いつからつないでたんだ!」

ボクは怒った。

当たり前だ。

許可を取って面談してるのに、これじゃ通話で情報交換してるとか疑われる。

「ここに…入ったときか、ら。」

時折、嗚咽しながらもトド松は答えた。

「は?お前、ふざけてるのか?」

「後、このグループ通話、録音もしてる。」

「何勝手なことしてるんだ!オレは、お前をそんなお兄ちゃんの言う事を聞かない馬鹿にする為に一緒に居たわけじゃないんだ。なのに……お前は……大好きなお兄ちゃんがみんなバラバラになっただけで、悪いことしてまで証拠を掴もうとするんだな……。」

ボクは途中から泣いていた。

トド松の行いが情けなかったからだ。

ボクとの会話を録音しようが、おそ松以外は聞くはずないし、ボクが嘘ついてるで話を終わらさせられるに違いない。

「オレ…兄ちゃんたちと一緒にいたいよ……ただ、それだけなんだよ?なのに…チョロ松兄ちゃんも一松兄ちゃんも……十四松兄ちゃんもボクとカラ松兄ちゃんが嫌いだから。ボクは……カラ松兄ちゃんが出てきたら、おそ松兄ちゃん以外の兄弟とは連絡取らないようにする。だから、お願いだよ。カラ松兄ちゃん。ボクを嫌いにならないで!」

トド松の口から“兄ちゃん”と出るのは、甘えたいときだ。

番号が付いてからは、トド松は甘えるとき必ず“兄ちゃん”とつけていたから。

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作者名:星野夜空&紅夜の黒猫 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/  
作成日時:2020年3月19日 9時

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