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33話 ページ34

「治療…?」

さっき絶叫が聞こえてきたけど、あれが治療?与謝野さんのスカートに血がついてたけど、まさか…。

「Aちゃん、君が知る必要は無い。今すぐ考えるのをやめよう。そして、絶対に怪我だけはしちゃ駄目だ。」

なんだかヤバそうだし、言われた通り考えるのを放棄した。


「僕は宮沢賢治です。宜しくお願いしますね、Aさん!」
農業作業着の男の子。私を除いたら恐らく最年少だろう。

「僕はもう言ったよね!宜しくA!」
と、乱歩さん。

「えっと…中島敦です。改めてよろしくね、Aちゃん!」

「私ももう言ったからいいよね。

じゃあ早速仕事だよ、Aちゃん。これよろしくー。」

そう言って書類を渡されたので、受け取ろうとすると間に国木田君さんが割り込んできた。そして書類を覗き込み、言った。

「おい太宰。これはお前の仕事だろう。なにさり気なく後輩に押し付けようとしているのだ、先輩として恥ずかしくないのか!」

え、これ太宰さんのだったの?太宰さんの方を見ると目をそらされた。

あ、押し付けようとしやがったな。


「国木田くぅーん!もう私には働く元気など残っていないのだよ。もう帰りたい、駄目?」

「駄目だ。定時まではあと二時間十六分三十八秒ある。やれ。」


国木田さん、細かいなぁ。秒単位まできっちり言ってる。
「Aさん、同じ事務員として仕事をお教えしますわ!どうぞこちらへ!」

そう言ってナオミさんは近くのデスクを片付けてくれた。

「まず、こういう印がついた書類がありますよね?これはここにある日付順に並べて、国木田さんの所へ渡して下さい。同じ日付の場合は、時刻で考えて下さればいいですわ!って…Aさん、分かりますか?」

本物の書類を見せながら説明してくれるナオミさん。すごく分かりやすいのだが…。やっぱり見た目があれだから分かってるかどうか心配されてしまうのだろうか。

「いえ、とっても分かりやすいです。見た目はこんなのですが中身は全然周りの子より年上ですから、そう言うのは気になさらないで大丈夫ですよ!」

ナオミさんは少し驚いた顔をしたけれど、すぐ笑顔で「分かりましたわ!」と言って説明を再開してくれた。


ナオミさんもいい人だなぁって思った。

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椿(プロフ) - 敦くんの茶漬け食いたい(( (2019年2月20日 18時) (レス) id: e36d1c7298 (このIDを非表示/違反報告)
小山田リリ - ましゅ麻呂さん本当に尊敬します!!私も頑張ろ)) (2019年2月19日 20時) (レス) id: 196d5d8b2f (このIDを非表示/違反報告)
茨姫 - とても良かったです!私も頑張ってみようと思ってみました! (2019年1月26日 22時) (レス) id: 6a42e59c6b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ましゅ麻呂(とよ) | 作成日時:2019年1月26日 20時

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