10話 ページ11
私は仲間であるはずの女の人を殴る芥川さんを無視して谷崎さんの元へ行き、傷を確認する。
「うへぇ…。痛そう…。」
背中から思いっきりやられましたものね。そりゃあ痛そうに決まってます。
私は今、手当できるような道具を持ち合わせていない。その上、みんな抱えて逃げ出すだけの力もスピードも無い。だから今は、この谷崎さんを引きずってナオミさんの居る奥にやるのが精一杯だ。
奥のほうがあの芥川さんの射程外である事を願いたい。
私は奥に谷崎さんを引っ張りながら様子を眺めていた。
「僕らの目的は人虎、貴様一人だ。そこに転がるお仲間は、いわば貴様の巻き添え。」
「僕のせいで…みんなが?」
人虎、とは敦くんのことを指すのだろうか。指名手配犯がなんで敦くんのことを?
ていうか敦くんのせい、では無いと思う。
いや、芥川さん達の狙いが敦くんなら芥川さん達が来たのは敦くんのせいだけど。
攻撃食らって倒れたのは谷崎さんやナオミさんの自業自得だと思う。
相手が芥川みたいなのが属する危険な奴らだと言うことが分かっていただろうに、逃げずに戦うなんて…。
分かってなかったかもしれないけど…。
いや、多分分かってただろう。
うん、私だったら逃げに徹するかなぁ。
と思うので、
「谷崎さん達が攻撃くらったのは敦くんのせいじゃないと思いますよ!!」
そう言った。
「…それでもっ…。
僕が狙いなら、結局は…」
とか言いつつも、何かを思い出したのか、敦くんは前を見る。
そして芥川めがけて駆け出した。
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椿(プロフ) - 敦くんの茶漬け食いたい(( (2019年2月20日 18時) (レス) id: e36d1c7298 (このIDを非表示/違反報告)
小山田リリ - ましゅ麻呂さん本当に尊敬します!!私も頑張ろ)) (2019年2月19日 20時) (レス) id: 196d5d8b2f (このIDを非表示/違反報告)
茨姫 - とても良かったです!私も頑張ってみようと思ってみました! (2019年1月26日 22時) (レス) id: 6a42e59c6b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ましゅ麻呂(とよ) | 作成日時:2019年1月26日 20時