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夏油「つまり君達のボスは、今の人間と呪いの立場を逆転させたいと」
そういう訳だね?
賑わう昼下がりのファミレス。
コスプレにしてはクオリティの高すぎる容貌に誰も目を向けることは無く、ただひたすらに何気ない日常を謳歌する。
袈裟を着た額に縫い目のある男はテーブル席を1人で独占し、何やら訝しげに得体の知れない気配と会話をしていた。
漏斗「少し、違う。」
人間は嘘でできている。
表に出る正の感情や行動には必ず裏がある。
だが負の感情、憎悪や殺意などは偽りのない真実だ。
そこから生まれ落ちた我々呪いこそ、
漏斗「真に純粋な、本物の人間なのだ。」
偽物は消えて然るべき
夏油「……現状、消されるのは君たちだ」
漏斗「だから貴様に聞いているのだ。我々はどうすれば呪術師に勝てる?」
掴めない夏油の本性にフラストレーションを溜めながらも人間らしく会話を試みようと平常心で聞き返す。
夏油は終始マイペースに自身の二本指を漏斗の前に持ってきて考えを提言した。
夏油「戦争の前に2つ、条件を満たせば勝てるよ。」
漏斗「!それは何だ?」
五条悟を戦闘不能にし、
両面宿儺、虎杖悠仁を仲間に引き込む。
漏斗「…?ちょっと待て、死んだのであろう?その虎杖とか言う小僧は」
夏油「さぁ」
それはどうかな。
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宿儺「許可なく見上げるな、不愉快だ。小僧。」
牛骨が積み重なる異空間。
その頂上。
どっしりと座り2人を楽しげに見下した。
虎杖「なら降りてこい。見下してやっからよ。」
葵夜「…」
額に青筋を浮かべ構える虎杖とは対照的に、虚ろな目で正座をし手を付いて頭を下げる葵夜。
ぽたぽたと大粒の涙が水面に波紋を広げた。
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作者名:佐藤ななな | 作成日時:2021年9月14日 13時