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宿儺「その汚い手で葵夜に触れるな、下衆が」



瞳孔をガン開いた宿儺の顔。

今すぐあの二級呪霊のように切り刻まれてもおかしくない。


宿儺が葵夜の手を掴む。



伏黒「(なんだ?!何が起こった!!)」



伏黒は葵夜を起こされまいと宿儺から遠ざけるように葵夜の身を自身に寄せた。



五条「あぁ、言い忘れてた。葵夜だけど…」



五条の声でようやく今の状態が明らかになる。



宿儺の腰の上に座る五条。






普段よりも低く冷たい声で言い放った。






五条「どんな菓子折よりも丁重に扱え」





宿儺「貴様にそれを言う権利は無い」


五条「あるよ、少なくともお義兄サマよりはね」



宿儺が五条に振りかぶり、次々と攻撃を仕掛けていく。



その目は好奇と、少しばかりの怒りが感じ取れた。









伏黒「(大丈夫なのか…?)」




あの男、呪いの王を挑発してやがる。



並の術師ならば肉体が四散しているであろう台詞を次々と発していく恩師に、伏黒は呆れを通り越して感心する。


すると胸中で抱いていた葵夜が呻き声を上げながら苦しそうに体を捩らせた。



伏黒「あ、わりぃ…」



そこでやっと腕の力を抜く。



宿儺に手を掴まれた時目を覚まさないようこちらに身を引き寄せた事を思い出した。



悪い事をしたと葵夜の顔を覗けば、端正な寝顔が一定のリズムで吐息を立てている。



長い睫毛。


小さな鼻。


潤いのある唇。



思いの外やわい身体。



伏黒「(……あー…)」



ようやく己が誰を抱き締めていたのか自覚した。



彼女が特級呪詛師とはいえ女性であると言うことも意識してしまった。



伏黒「ミスった」



珍しく心の声が漏れてしまったのはご容赦いただきたい。









宿儺「まったくいつの時代でも厄介なものだな」




呪術師は。





その声と共に大きな音がなり、辺りが見えなくなる。
どうやら宿儺が二級呪霊を倒した時と同様の攻撃を出したようだ。



伏黒「っ……!」


宿儺「だからどうという話でもないが」



煙の向こうから宿儺の声が聞こえる。




こちらには自身の妹もいるというのに、容赦のない攻撃。




それもこの男の前ではそよ風となって消えていった。







五条「7、8、9───」









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佐藤ななな(プロフ) - [アイク・ブルームーン]アイおっとりさん» ありがとうございます!!待ってくれてるって知ったら更新頑張れちゃいます!! (2021年8月26日 7時) (レス) id: e714be63a8 (このIDを非表示/違反報告)
[アイク・ブルームーン]アイおっとり(プロフ) - 面白いです!更新待ってます! (2021年8月25日 23時) (レス) id: 466201e21a (このIDを非表示/違反報告)
佐藤ななな(プロフ) - りんごさん» ありがとうございます…!!読者さん読んで超良かったって言って貰えるなんて幸せすぎるよー!!応援ありがとうございます!頑張ります!! (2021年8月22日 17時) (レス) id: e714be63a8 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - 面白いです!応援しています!読んで超良かったと思いました!これからも頑張ってください! (2021年8月22日 17時) (レス) id: 15d4b06566 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:佐藤ななな | 作成日時:2021年8月18日 21時

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