145% ページ15
░▒▓█
サラを目の前にすると、いつでも感情的になって。抑えきれなくなる。
それはきっと、サラが私に心でぶつかってくるから。
気が付けば、サラが私の目の前に移動していて。
私の頭をぐっと手で抱えて、そのまま彼の胸に誘導された。
「… どうせお前、俺の前でしか泣けねえんだろ。」
低くて落ち着く声が、耳元で響く。
ねえ、分からないの。
サラが私に厳しくなったり、優しくなったりするのが。
昨日の電話から変だった。
「だから言っただろーが、簡単には行かねえって。
俺の胸に泣きついて来るって。」
でも、私はそれにきっとすがりたいんだ。
そしてやっぱり、私はサラの胸で泣くことになったいて。
どうして未来の行動まで、あなたの言う通りになるんだろう。
「…ッ 紫耀が気が付いたからとか言ったけど、そんなのウソ。
紫耀だから言うの、紫耀にしか言えないの…!
紫耀にしか、ダメな私を見せられないの…!!」
サラの背中に手を回して、ぎゅっと服を握りしめてしまう。
私の気持ちを、苦しみを知って欲しい。この感情に、名前が欲しい。
私はずっと、何に苦しめられているのか。
「… ほんと、うぜえな。お前、笑」
「…なんでよ、」
「自分の気持ちくらい気づけよ、馬鹿。」
私の肩をサラが押して、私の顔がその胸から離れる。
「自分、の気持ち…?」
「俺に言えて、アイツに言えない理由くらい…
自分で気づけよ!!…このブスッ!!」
「は、はあ!?どうして今ブスが出てくるわけ!?」
「ほんとにブスだな!!あー、せいせいする!!このブス!!」
至近距離で言われるブスほど傷つくものはないし、どうして今このタイミングで…
「ッアイツが!…永瀬の事が好きだからだろ…ッ!!」
「…ッ」
░▒▓█
1571人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
*咲七波*(プロフ) - みるくさん» コメントありがとうございます!前から見てくださっているなんて嬉しいですー!しかも勿体ないお言葉頂けて恐れ多いです…!涙 ぜひぜひ読み返してください!他の作品にもコメント待ってます!笑 (2018年12月8日 17時) (レス) id: 3d58baab0f (このIDを非表示/違反報告)
みるく - はじめまして!前から見させてもらってます!なのにコメしなくて申し訳ないです… もう号泣しまくりですよ!もう作者様大好きになりました!!この文章力、小説書いて売った方がいいです!読み返しますし、他の作品も見たいと思います!長い駄文失礼しました!! (2018年12月8日 11時) (レス) id: 58c3937f81 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(プロフ) - *咲七波*さん» なんか、見てたら知らん間に泣いてた〜。恋愛小説もたまにはいいねー (2018年11月20日 17時) (レス) id: c1ea85b2d3 (このIDを非表示/違反報告)
*咲七波*(プロフ) - らいみぃさん» コメントありがとうございます!泣いてくださったんですか!?嬉しいです… 平野くんを必死に堕とそうとする話を絶賛更新中なのでぜひそちらも!笑 (2018年11月5日 14時) (レス) id: 3d58baab0f (このIDを非表示/違反報告)
らいみぃ - このお話が大好きです!もう、泣きました。ほんと作者様ありがとうございます、お疲れ様でした。これからも別のシリーズ頑張ってください! (2018年11月4日 22時) (レス) id: 657c2ba17c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:*咲七波* | 作成日時:2018年10月14日 23時