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彼からの一言は、まるでフィクションのように感じた。
これまでの人生で私の仕事、いや生活に関して興味を持ってくれる他人がいなかったから。

【こんばんは、まだ仕事中です。】

返信をすると、直ぐに言葉が返ってくる。

【お疲れ様です。いつ終わりますか?】

続く会話に不思議な気持ちと、嬉しい気持ちが入り混じる。

【今晩は帰れそうにないです。】

それとは裏腹に打ち込む現実は酷なこと。

お話の中のヒロインはきっと徹夜なんかしないかな。
なんて思いながら私は小さく鼻で笑う。

【大変ですね、応援してます!】

そのメッセージと共に、可愛らしいスタンプが送られてきて。
そのスタンプを眺めていたら、連続してメッセージが来る。

【明日にはお家に戻りますか?】

【はい、お昼頃には。】

そう送り返すと、了解!というスタンプ。

…なんだか。
心が温まる。

私のことを、上辺でもいいから、みてくれている人がいるという事実は。
私の乾ききった心を自然と潤してくれる。

もしこれが素敵なことなら、素敵なことなんだろうと素直に頷ける。

平野くんと明日会う約束なんて無いのに。
明日が来るという事実がなんだか、嬉しくなる。

きっと少女漫画のヒロインもそうなんだろう。
恋をして、彼の事を考えて、明日はどうしようって。
希望に満ち溢れるんだろう。

「A、ちょっと交代してー!」

「はい!」

だから、今の私も。
明日が来るといういつもの考え方が、ちょっと違う。
どんな風に違うのかはまだ表現できないけれど。
明らかに、違う気がするんだ。


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*咲七波*(プロフ) - Anzu1134さん» コメントありがとうございます!ゆっくりではありますが引き続き読んでくださると嬉しいです!笑 (2019年10月19日 6時) (レス) id: 3d58baab0f (このIDを非表示/違反報告)
Anzu1134(プロフ) - 更新とても楽しみにしています!  頑張ってください! なるべく早めに更新してくれるとありがたいです。 (2019年9月30日 1時) (レス) id: 68bfd8b6e0 (このIDを非表示/違反報告)
*咲七波*(プロフ) - あちゅぴさん» コメントありがとうございます!これからも読んでくださると嬉しいです〜! (2019年9月14日 11時) (レス) id: 3d58baab0f (このIDを非表示/違反報告)
あちゅぴ(プロフ) - このお話とても面白いです!!続きも楽しみにしていますね! (2019年9月13日 18時) (レス) id: 9024cefd53 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:*咲七波* | 作成日時:2019年8月23日 10時

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