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*.:・.。*



クラスの皆と仲良くした方が良いってちゃんと思ってるし、仲良くして欲しいとも思ってた。


だから、君の提案を飲み込んで何とか遠足に行ってもらえるように君にキスをした。


この遠足が終わったらすべて伝えようって思ったんだ。

Aちゃんとデートしたら、もう隠せないって。


きっと君を抱き締めて、好きと言って、離せなくなること。



そうやって心を決めていたのに。

Aちゃんはいつだって、俺の先を歩く。




渋谷で副担任の先生とご飯を食べ終わったころ。

たまたま前からうちのクラスの班が歩いてきてて。

そのメンツはAちゃんの班で。



「えっ、キッシーじゃん!」
「嘘、ワロタ!」


「おう!お前ら!全員で楽しんでるかー?」


なんて声をかけてみるけど、俺の視界には4人しか生徒はいない。


「あれ、Aさんは…?」


嫌な感じがして。

手が冷えてくる。


「えー、何か勝手にどっか行っちゃった。」
「うん、一人の方が良いとか言って。」


Aちゃんの事だから、ありえなくもなくて。

居ても立っても居られなくなって。


「ッどうして引き止めなかったんだよ!!」

「はあ!?うちらが悪い訳ェ!?」
「アイツが勝手にどっか行ったんだってば!」


こんなところで言い合ってても解決するわけない。

俺は息を吐いて、冷静になった。


「わかった、ごめん。とりあえずAさんを探してくるから。」


そう彼らに行って、俺は何も考えずに改札まで走って。

電話を掛けた。


出てくれと本気で祈りながら掛けた。


どうしてこんなに必死になってるのか。

自分でも不思議なくらいで。


Aちゃんは馬鹿じゃないし、危ない場所にどっかに行くような子じゃないことくらい分かってるのに。


でもどうしてだろう。

いつもポツリと教室にいる彼女を見ているからか。


Aちゃんから感じる儚さは異常なもので。


気が付いたら、どこかに消えてしまいそうな。


あんなにも、こんなにも俺の中に強く居座っているのに。

俺の手を強く引っ張るのに。


よそ見をしたら、追いかけることを止めたら。



ふわっといなくなってしまうような、気がしてならなかった。



『…もしもし、』



だから、電話越しに君の声がしただけで。


どれだけ神様に感謝したことか。



Aちゃんは、知らないでしょ。





*.:・.。*

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*咲七波*(プロフ) - 華希さん» コメント返信遅れてごめんなさい!お話読んでくださってありがとうございました!またお待ちしてます! (2020年4月21日 17時) (レス) id: 9064239303 (このIDを非表示/違反報告)
華希 - コメント失礼します!素敵な話で、一気に読んでしまいました!ありがとうございます! (2020年3月31日 21時) (レス) id: c9cd880fe4 (このIDを非表示/違反報告)
☆pepe☆(プロフ) - ありがとうございます☆待ってますね(o^^o) (2018年11月29日 17時) (レス) id: 370f78961e (このIDを非表示/違反報告)
*咲七波*(プロフ) - ☆pepe☆さん» いえいえ!もう少しだけ先生との禁断恋愛楽しんでいってください!笑 (2018年11月29日 16時) (レス) id: 3d58baab0f (このIDを非表示/違反報告)
☆pepe☆(プロフ) - 咲七波さん☆岸先生側も知りたい!って思ってました。ありがとうございます。これからも楽しみにしてますね(o^^o) (2018年11月26日 16時) (レス) id: 370f78961e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:*咲七波* | 作成日時:2018年11月11日 1時

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