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*.:・.。*
大好きなんだよ。
全部全部、言葉にしたら安っぽくなるから。
言いたくないって思っちゃうくらい。
大好きなの。
「…でもやっぱ心配したから、怒る。
勝手な行動しちゃだめ!連絡ちゃんとする!」
優しく先生が私の頭を叩く。
「…言い訳だけどさ、私は賑やかなお店が嫌で外で待ってただけなの。
そうしたらさ、あの子たちが別行動にしろって言ったから…!」
「確かに、あいつ等も悪いし嘘ついたのはどうかと思う。
それはちゃんと後で指導しとく。
でも、その言葉を鵜呑みにして単独行動したのは許されないだろ!連絡は入れなきゃダメ!!」
「だって、優太先生に呆れて欲しくなかったから…」
「ったくさあ、俺にキスしておいてよく言うよなあ。笑」
「あははっ、確かにそうだね…
でも怖くなっちゃったの。
私は優太先生に胸を張って楽しかったって言えるように頑張るつもりだったし、猶更。」
「Aちゃん、」
「ん?」
「それだけで十分だから。…頑張ろうと思った、で、実際多少は頑張ったんだから。
十分成長したし、十分頑張ったでしょ?だから、自分のこと責めなくていいってば!」
「… 先生は私を甘やかす天才だよね。」
「甘やかしてなんか無い。ちゃんとそう思ってるから!」
「先生はズルい。私の気持ち知りながら、私をもっともっと堕としていくんだもん。」
先生の顔をじっと見つめる。
その瞳の奥に、何か真実が隠れてるんじゃないかって。
良く見れば、何かが見える気がして。
もみじが反射する先生の綺麗な瞳を見つめた。
少し沈黙が続いた後、先生が口を開く。
「ねえ、Aちゃん。」
「ん?」
「今から、俺は一瞬だけ教師辞めるから。
聞いてくれる?」
先生は首からぶら下げていた名札を取って、ポケットに押し込んだ。
「え、何。」
先生の何かを決心したような真っ直ぐな瞳と、表情は。
変に私を緊張させる。
「これは、俺の中の。岸優太の言葉だから、」
「うん…、」
*.:・.。*
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*咲七波*(プロフ) - 華希さん» コメント返信遅れてごめんなさい!お話読んでくださってありがとうございました!またお待ちしてます! (2020年4月21日 17時) (レス) id: 9064239303 (このIDを非表示/違反報告)
華希 - コメント失礼します!素敵な話で、一気に読んでしまいました!ありがとうございます! (2020年3月31日 21時) (レス) id: c9cd880fe4 (このIDを非表示/違反報告)
☆pepe☆(プロフ) - ありがとうございます☆待ってますね(o^^o) (2018年11月29日 17時) (レス) id: 370f78961e (このIDを非表示/違反報告)
*咲七波*(プロフ) - ☆pepe☆さん» いえいえ!もう少しだけ先生との禁断恋愛楽しんでいってください!笑 (2018年11月29日 16時) (レス) id: 3d58baab0f (このIDを非表示/違反報告)
☆pepe☆(プロフ) - 咲七波さん☆岸先生側も知りたい!って思ってました。ありがとうございます。これからも楽しみにしてますね(o^^o) (2018年11月26日 16時) (レス) id: 370f78961e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:*咲七波* | 作成日時:2018年11月11日 1時