永瀬くんには堕ちないんでッ！！【Ren.N】

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「えっ、ああ。なんだ。リリコちゃんか。おはよ。」




「なんだって、なによ。笑 おはよー。」









予備校時代からずっと一緒にいるリリコちゃん。





いつも通りのニコニコ笑顔で、私の隣に腰掛けた。









「朝から猿どもがうるさいの。」







「もう、本当に顔と性格が一致してないよね。面白すぎ。笑




　あのね、失礼だから。そういうことは言っちゃダメ。」









「…ふん。顔で判断してきてるあっちのほうが失礼だし。」









「ま、それもそっか。」

「リリコちゃんだけだよ。こんな私の性格を知ってまで受け入れてくれるのは。」





「そんなことない！Aちゃんがもっと相手の事しろうって思えば、きっと見つかるって。」



「…ッハ。」







「ほら。そういうとこ。そういうとこだよ。笑」






「いいの。私は心理学＞＞＞＞＞＞＞恋愛、だから。」









「本当に勿体ないなー！だったら、その顔ちょうだーい！」




「いや。普通に怖いよ？サイコパス？？」




「私を心理学の研究に使いますか？？笑」



「ふむ、ぜひ使わせていただこう。笑」









「「あははははっ！！！」」









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大学１年生。９月。彼氏無し。友達1人。






最高じゃないか。ねえ、私よ。









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.









ある日の、授業前。









突然教室のあちらこちらから、黄色い声が上がった。









え、誰。何事。









『王子様だああっ！！涙』『イケメン過ぎ。』『おはよう、永瀬くん！！』






「なんや？皆俺のこと待ってくれてたん？？笑」



「「「キャ――――ッ！！」」」







「おはよ、今日もええ天気やな！」





「「「「「「キャ――――ッ！！」」」」」」」









え、何。




寒い。寒いんですけれど。









何ですか。アレ。









全身グレートーンのコーデ。ナルシストしか被れないような、ブラックのハット。




みるみるうちに、彼の周りに列ができて。





握手会になってる。









は…？









これから授業なんですけど。ねえ、もう。女子も男子も大学に何しに来てるの。




ほんと。もう、心底腹立ってきた。









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