訪れた迷子 01 ページ35
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お妃さまと青年が城を抜け出し
新しい人生を踏み出したあの日から
わずかばかりの時が過ぎました
残された人々は
未だに混乱の中におりますか
それでも徐々に騒ぎは収まりつつあります
そしてそんな騒ぎには無縁の
深い深い森の中
湖のほとりに建つ小さな小屋で
ひとり涙する少年がおりました
「いのちゃん…」
少年の名は知念侑李
この森に住む動物たちと一緒に
“七人の小人”と言う情報屋をしている
ドワーフです
「ごめんね…」
彼が寄り添うのは
たくさんの花に彩られた硝子の棺
その中には
美しい少女が眠っています
「いのちゃん…」
それはあの日
毒リンゴを食べて倒れた白雪姫です
艶やかな黒髪も薔薇色の頬も
果実のような唇も
あの日から少女はどこも変わっていません
＿＿＿＿＿まぁ本当は
“白雪姫は眠っているだけ”なので
一般的な遺体のように
腐ったりはしないんですけどね
「ごめんね…いのちゃん…」
とは言え、知念はそれを知りません
白雪姫は毒リンゴで殺されたと
信じきっていましたから
悲しみはひとしおでした
そしてそんな知念を
動物たちと心配そうに
窓の外から見つめています
彼らもまた
“白雪姫は死んだ”と思っているので
かける言葉も見つからないのです
「ごめんね…」
ポロポロ涙をこぼしながら
何百と繰り返した言葉を
知念が呟いた
その、時でした
「すいませーん！」
元気なノックの音と共に叫び声がして
森の動物たちも知念も
ビクッとそちらへ顔を向けます
「だれかいませんかー！？」
町からも遠く離れたこの家に
訪れる人など滅多にありません
それでも情報屋として
仕事の依頼人が訪ねて来ることはあります
どうせ今回の相手もそうだろう
けど今は仕事をする気分じゃないし
無視しておけば帰るよね…
そう思ってだんまりを決め込んだのですが
相手は諦めません
いつまでも続くノックの音と叫び声に
いよいよ根負けした知念は
嫌々ながら扉に向かいます
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ぐるぐる(プロフ) - はぁぁぁ…山田くん幸せになれてよかった！大貴と一緒ならこれから先幸せに暮らせますよね？？残されて王様が心配です…続きにハラハラドキドキがたまりません！ (2019年10月8日 7時) (
レス) id: b11125461f (このIDを非表示/違反報告)
らな(プロフ) - tomo0614qpさん» うんうんうん、ひかいのはお似合いなのです！夢と希望とロマンと萌えがたっぷり！いーよねぇ、ひかいの…ハッ！うっとりしすぎた…すいません！次もよろしくです！ (2019年9月23日 8時) (レス) id: b35b5df26e (このIDを非表示/違反報告)
らな(プロフ) - けーままさん» へっへー、かわいいカップルですよねー♪ひかいの大好きなので、二人には速くイチャイチャしてほしいです。つぎは４章、よろしくー！ (2019年9月23日 8時) (レス) id: b35b5df26e (このIDを非表示/違反報告)
らな(プロフ) - みるみるみるきーさん» 最近ゆといの推しのひと、多いねぇ。でもあたしはひかいのなのさっ。時代に逆らってでも推しカプを書くぞ！(笑) (2019年9月23日 8時) (レス) id: b35b5df26e (このIDを非表示/違反報告)
らな(プロフ) - shootingstarhapさん» 予想当たりましたかー！よかったです♪そして第４章が出来上がりましたので、お時間ある時見にきてくださいね。よろしくー！ (2019年9月23日 8時) (レス) id: b35b5df26e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らな
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/isut/ano/
作成日時：2016年10月15日 6時
