むかしむかしのおはなし 01 ページ22
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これは千年_____
いえ、それよりもむかしに
とある王国で起こった物語です
「おや王子。
婚姻が決まったと言うのに
ずいぶんと浮かぬ顔をなさってますな。」
鏡の中の青年…
いえ、今は小国の王子である青年は
その声にうつむいていた顔をあげました
「また来たの?おばーちゃん。」
「ご挨拶ですなぁ。
愛しい名付け子に会いに来て
なにが悪いんでしょうかね?」
「別に悪くないけど…ハァ…」
青年のため息に苦笑いをこぼし
彼の向かいに座ったのは
この国で最も力のある魔女です
青年の名付け親でもある彼女は
普段は城から離れた森に住んでいますが
こうして時折、会いに来てくれます
「お相手は隣国の姫じゃろう?
一人娘で婿入りすれば王子が次期王なのに
なにがそんなに不満なのかね。」
「ん…不満、では無いんだけど…」
「ならもう少し
晴れやかな顔をなされば良いものを。」
「うん…わかってるんだけどね…」
歯切れ悪く返す青年の気持ちを
魔女はわかっていました
生まれて間もなくの頃からずっと
彼女は彼を見守り続けて来たのですから
当然のことです
「王子。
民の全てが愛する人とだけ
婚姻を交わすわけではありませんぞ。」
「っ…!」
真っ赤になったその顔は幼く
魔女はそれが可愛くて仕方ありません
王族で有りながら
“恋愛結婚”に憧れるとか
どれだけ純粋なのでしょう
「そんなに恋がしたかったのなら
このような話が決まる前に
お相手を探しておくべきでしたな。」
「さっ、探したよっ!
でも見つからなくてっ…!」
「ほうほう。
では王子はどんな娘がお望みだったかの?
確か…器量が良くて気づかいのできる…」
「笑顔が可愛くて優しい子っ!
美人限定なんて言ってないよっ!」
さようで、と魔女はうなずきましたが
青年が面食いなのも知っています
隣国の姫も容姿は悪くないですし
貴族の姫たちの中にも美女はいましたのに
それでも“見つからなかった”と言う程度に
彼の審美眼は厳しかったのです
「で、どうされますか?」
「えっ?」
魔女は青年にめっぽう甘く
彼の望みは全て叶えたいと思っていました
とは言え青年は仮にも王族です
一度決まった縁談を覆すのは
並大抵のことではできませんでしたが…
実はひとつ
秘策がありました
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ぐるぐる(プロフ) - はぁぁぁ…山田くん幸せになれてよかった!大貴と一緒ならこれから先幸せに暮らせますよね??残されて王様が心配です…続きにハラハラドキドキがたまりません! (2019年10月8日 7時) (レス) id: b11125461f (このIDを非表示/違反報告)
らな(プロフ) - tomo0614qpさん» うんうんうん、ひかいのはお似合いなのです!夢と希望とロマンと萌えがたっぷり!いーよねぇ、ひかいの…ハッ!うっとりしすぎた…すいません!次もよろしくです! (2019年9月23日 8時) (レス) id: b35b5df26e (このIDを非表示/違反報告)
らな(プロフ) - けーままさん» へっへー、かわいいカップルですよねー♪ひかいの大好きなので、二人には速くイチャイチャしてほしいです。つぎは4章、よろしくー! (2019年9月23日 8時) (レス) id: b35b5df26e (このIDを非表示/違反報告)
らな(プロフ) - みるみるみるきーさん» 最近ゆといの推しのひと、多いねぇ。でもあたしはひかいのなのさっ。時代に逆らってでも推しカプを書くぞ!(笑) (2019年9月23日 8時) (レス) id: b35b5df26e (このIDを非表示/違反報告)
らな(プロフ) - shootingstarhapさん» 予想当たりましたかー!よかったです♪そして第4章が出来上がりましたので、お時間ある時見にきてくださいね。よろしくー! (2019年9月23日 8時) (レス) id: b35b5df26e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らな | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/isut/ano/
作成日時:2016年10月15日 6時