そして旅立ちの朝 01 ページ33
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結局その後は
知念が用意していた食材で
王子が作ったごちそうを食べてプチ宴会
明け方近くなってから眠った王子は
それでも爽やかな朝を迎えました
「じゃあ、知念。
いつでも遊びに来てね。」
「うん。婚礼の儀はパスするけど
披露の宴には必ず行くよ。」
約束の握手をしてから
王子はそっと姫を抱き上げます
そんな王子に
知念が言いました
「裏庭に馬車が二両用意してあるから
それも持って行って。」
「え？なんで？」
「いのちゃんの棺と
僕からの贈り物が積んであるから。」
「あ、そっか。
ありがと知念。」
じゃあそれは姫の寝室に置こう、と決めて
王子は姫を抱いたまま
外へ続く扉へと向かいます
知念はその後に続き
途中で追い越して扉を開けました
「いってらっしゃい、いのちゃん。
帰りたくなったらいつでも戻って来てね。」
「ちょっ…縁起でも無いこといわないで！」
「ふふ。ジョークだよ。
でもこれは本気。」
王子に向かって
お供の兵士たちには見えない角度で
知念の隠し持ったナイフが閃きます
「いのちゃんを不幸にしたら
僕がキミを殺しに行く。」
黒に近い濃い茶の瞳
その目に睨み付けられて
けれど王子は微笑みました
「その必要はないよ。
この人が不幸になったら
俺は生きていけないから。」
「………そう。」
ナイフを懐に納め
知念も笑顔になります
「なら、お互い長生きできるよーに
しっかりいのちゃんを守ってよね。」
「約束するよ。
いろいろありがとう、知念。」
そう言った王子は
扉の外へと足を踏み出しました
「さよなら、僕だけのお姫さま…」
王子に聞こえないように呟いて…
知念はそのまま
花嫁行列が見えなくなるまで
戸口に立ち続けたのでした
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らな(プロフ) - ここまでコメント読みました。いつも応援してくださってありがとうございます。続きも楽しんでもらえるといいな… 第５章でお待ちしてます！ (2019年10月8日 18時) (
レス) id: b35b5df26e (このIDを非表示/違反報告)
かぷれーぜ - 読ませていただきました！3人を魅了させてしまういのちゃんのすごさ！そしてやっぱりらなさんの書くお話はとても素敵です！私は学生で台湾はいけなかったので、ライブレポ嬉しいです。台湾コンサートおつかれさまでした！ (2019年10月7日 23時) (レス) id: ab56c6ec56 (このIDを非表示/違反報告)
marumaru(プロフ) - 読ませていただきました。死んで(眠って)いるだけでも、三人を魅了してしまう白雪姫。目が覚めたらどんな魅力を、発揮するのでしょうね。これからのお話も楽しみにしています。そして、お帰りなさい。ライブレポも読んでみたいです。 (2019年10月7日 20時) (レス) id: 4a9bef1de9 (このIDを非表示/違反報告)
shootingstarhap(プロフ) - 読みました(^^)美人さんは得をしますね…中島さんと�睫擇気鵑琉娶�はごもっともだったのに意見ががらりと変わって…(笑)続きが楽しみです(^^)台湾ライブ楽しめたようで、良かったです(^^)帰り気を付けてくださいね(^^) (2019年10月7日 0時) (レス) id: 29c1b2b83b (このIDを非表示/違反報告)
みつき(プロフ) - こんにちは。snow white、以前読んでいたので再開が嬉しいです！そして斜め上を行く展開で一気に読みました。特に光王子登場からのテンポの良さ、面白さ、最高です！らなさんのオリジナルが読みたいです。楽しみにしています！ (2019年10月5日 16時) (レス) id: 502e5edfb6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らな
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/isut/ano/
作成日時：2019年9月23日 8時
