Puppy Boo〜kouta.Y〜

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チュッ！




俺の言葉が小娘に浸透するのを待って
涙に濡れた頬に音を立ててキスをすると
開きっぱなしだったクチがパクッと閉じた

そんでいきなり下を向いて
両手で顔を隠す





「東條？」


「ご…ごめんなさい…
あたし、すごい迷惑かけちゃった…」





色々叫んだことも含めて
いまさら思い出して恥じてるらしい






「ま…迷惑かけられた、かもな。」


「ぅ…」





膝に乗った身体がホカホカしてる

恥ずかしさで体温上がるとか
お前、いくらなんでも…





「可愛い過ぎだこらぁ！」


「きゃっ！」





髪の毛をくしゃくしゃにかき混ぜたあと
手首を掴んで顔からひっぺがす

驚いたのか小娘は顔をあげたから
そこですかさず唇を合わせた




「ァ…ん、ぅ…」




さっきも思ったけど
こいつのキス、必死だな…




じっくり舌を絡ませたあと
ゆっくりクチを離したら
銀色の筋が俺たちを繋いだ





「やらしー顔…
おい、ゴム持ってっか？」





抱きたいと思ったから聞いてみた


なんせ俺も30をとぉに越えて
こんな『予定してない急な衝動』は久しぶり

ガキの頃はチャンスを逃さないように
財布に一つくらいは入れてたが
あいにく今は持ち歩いていない


こいつも26なんだし
この部屋で男に抱かれたことくらいあるだろう





「ゴム…？」





キスで蕩けた目をして
ポケーっと俺を見上げてる




「避妊具のゴムだよ。
お前の親父さんにまで前歯折られたくねぇ。」





それに、無計画に妊娠なんざさせられん

こいつは俺の大切で優秀な部下でもあるからな






「…そ、そんなの…持ってないよ…」






おや、残念

買いに行くのも雰囲気ぶち壊しだから
日を改めるか？



そんなことを考えてた俺に
小娘がボソッと呟いた







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