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第96訓 睡眠妨害は重大な罪 ページ10

沖「おい、おい葵起きろ。」

「ふぇ?」

沖「ついて来い。」







私は気持ち良く眠っていた。それはそれは気持ち良く。ところが総悟に起こされてしまった。何故だ。何故なんだ。睡眠妨害で逮捕してやろうか。







「ん〜何?」

剥がされた布団を頭まで被せる。すると総悟はまた剥がしてきた。何がなんでも起こさせるつもりらしい。








沖「おら、よだれふけ。」

そう言って口元をティッシュでグリグリと擦ってくる。ちょ、痛い、痛いって。





「今何時だと思ってんの。」

沖「午前2時。」

「おやすみ。」

沖「おい。」









結局起こされ、暗闇の中廊下を二人で歩く。


「ねぇどこ行くの?」

沖「食堂。」

「何で?」



小腹でも減ったのか?だったら一人で行けば良いのに。何で私の睡眠の邪魔をするんだ。

ちょっとイラついていると、「これでさぁ。」と言って総悟は紫の小瓶を見せてきた。




「何それ?」

沖「自作の超強力液体便秘薬。」

「便秘薬?」

沖「この量で三日間はトイレから出られねぇ。」




そのとてつもなく黒い笑みは、一体何を表しているのか。大体予想はつく。







「それを土方さんのマヨネーズに?」

沖「分かってんじゃねぇか。」



そう言って私の頭をわしゃわしゃと撫でる。ボサボサになった髪を整えながら私は聞いた。





「全部入れるの?」

沖「当たり前だろィ。むしろ今回はこれくらいで勘弁してやろうってんだ。感謝して欲しいくらいでさァ。」



ああ、なんて悪い顔なんだ。楽しそうにしちゃって。

でも土方さんに同情なんてしない。むしろ私も少しワクワクしている。いや、大分ワクワクしている。昨日また書類増やしやがって。日頃の恨みを晴らしてやろう。



「てことはさ、三日間私達は自由ってこと?!」


小声で総悟にそう聞くと、黒い笑みをさらに黒くしてこう言った。


沖「今回は実験なんで三日間だが、作り置きはまだまだいっぱいありまさァ。」



なんと!これからは素晴らしい自由が待っている!そういえば総悟は宇宙毒物劇物取扱免許たるものを持っていたような。ナイスだ。





すっかり私の眠気は覚め、気づいたら食堂に着いていた。

第97訓 背後には一番気を使え→←*



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パピポ - 3人の絡みが見れた!!!最高です!!ありがとうございました!!! (2020年10月19日 22時) (レス) id: e8120e490b (このIDを非表示/違反報告)
ナナ(プロフ) - ペンペン草さん» コメントありがとうございます!そんなこと言っていただけて感激です!!すごく励みになります!これからも頑張りますので何卒よろしくお願いいたします!!! (2020年5月17日 23時) (レス) id: 12c1829223 (このIDを非表示/違反報告)
ペンペン草 - やばいです!!絵、お上手でお話も最高です!!! (2020年5月16日 14時) (レス) id: 97f71150c2 (このIDを非表示/違反報告)
ナナ(プロフ) - 紅蝶さん» 本当ですか!?嬉しいお言葉ありがとうございます(≧∀≦)その言葉をバネにこれからも頑張りたいと思います!!! (2017年9月22日 20時) (レス) id: 12c1829223 (このIDを非表示/違反報告)
紅蝶 - 面白過ぎです (2017年9月22日 19時) (レス) id: 306794bfc6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ナナ | 作成日時:2017年5月7日 14時

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