第93訓 お礼されるに越したことはない ページ5
銀「え、これもしかして解決しちゃった感じ?」
「ですね。」
桂「うぅ、よ、良がっだな!」
「泣いてんの?」
桂「何を言う!ぶ、武士が、ご、ごんな所で、涙など、流すものかぁぁ!!!」
「あっそ。」
しっかりと愛を確かめ合った親子。サン・ゾクゥさんとお母さんは、それぞれ目に溜まった涙を拭っていた。
母「そちらの方は?」
「あ、私達は…」
サ「母ちゃん、この人達、違う世界から迷い込んでしまったみたいなんだ。」
母「あらそれは大変!」
サン・ゾクゥさんが私達が困っていることを代弁してくれた。私達の今の状況を知ると、お母さんは顎に手を当てながら考え始めた。
母「もしかして、三人の中に、お尻に尖ったキノコが刺さったひと、いてはりません?」
銀「あ!刺さりました!お宅のですよね!なんか知ってるんすか!?」
母「ケツササールゆうて、多分それが原因ですわ。」
銀「どゆこと!?」
「やっぱ旦那のケツにケツササールが刺さる過程は必要だったんですよ。」
原因は分かったが、元の世界に戻る方法が分からない。どうしたものか。するとお母さんはサン・ゾクゥさんに何やら指示をしていた。
するとサン・ゾクゥさんはうなづいて向こうへ走って行った。と思ったらすぐに戻って来た。
手に持っていたのは、先が尖ったキノコ。
「サン・ゾクゥさん、それケツササールですか?」
母「これは、ケツササールやのうて、ケツササル茸ゆうんや。」
銀「ケツササル茸?」
おそらく嫌な予感がしたのだろう。旦那は眉をひそめた。
サ「今家から取ってきたんです。」
「え、家から?」
桂「かなり近いな。」
銀「母ちゃんに見つけてもらう気満々じゃねえか。」
母「ケツササールは人のケツに刺さって栄養を摂取するんやけど、ケツササル茸は違うて。人のケツに刺さって栄養を与えてくれるんや。」
銀「普通に食べて栄養摂取したらダメなの?」
「これもうちが開発した物なんやで。」と、なぜか得意げに言うお母さん。なぜ普通にキノコを作らないのか、と言う疑問はさて置き、そのケツササル茸をどうする気なのか。
疑問をぶつけようとしたら、お母さんの方が口を開いた。
母「皆さん、ほんまに、ありがとうございました。」
「え?」
母「皆さんのおかげで息子は大事なことに気付けたんです。」
「私達何かしました?」
銀「いんだよ。お礼言われるに越したことはねえだろ。」
第94訓 お別れの言葉も長すぎるとなんか冷める→←第92訓 母ちゃんは大事にしろ
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パピポ - 3人の絡みが見れた!!!最高です!!ありがとうございました!!! (2020年10月19日 22時) (レス) id: e8120e490b (このIDを非表示/違反報告)
ナナ(プロフ) - ペンペン草さん» コメントありがとうございます!そんなこと言っていただけて感激です!!すごく励みになります!これからも頑張りますので何卒よろしくお願いいたします!!! (2020年5月17日 23時) (レス) id: 12c1829223 (このIDを非表示/違反報告)
ペンペン草 - やばいです!!絵、お上手でお話も最高です!!! (2020年5月16日 14時) (レス) id: 97f71150c2 (このIDを非表示/違反報告)
ナナ(プロフ) - 紅蝶さん» 本当ですか!?嬉しいお言葉ありがとうございます(≧∀≦)その言葉をバネにこれからも頑張りたいと思います!!! (2017年9月22日 20時) (レス) id: 12c1829223 (このIDを非表示/違反報告)
紅蝶 - 面白過ぎです (2017年9月22日 19時) (レス) id: 306794bfc6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ナナ | 作成日時:2017年5月7日 14時