第115訓 上には人を持て ページ31
「こんにちは〜。」
妙「あら葵ちゃん、ちょうど良かった。」
「近藤さんいます?」
妙「ええ、あそこに。」
仕事をほっぽかしてストーキング行為を働いているであろう近藤さんを回収して来いと土方さんに言われ、志村邸にやって来た。
お妙さんが出迎えてくれて、近藤さんはいるか聞いたら、やはりいた。
いたはいいが、のびている。傷だらけで、のびている。一体何をしたらあんなにボコボコにされるのか。つーか、どうやって運ぶの?
妙「葵ちゃんも大変ね。こんなろくでもないゴリラ上司を持って。」
「あはは、まあそうですね。」
近藤さんの元へ駆け寄り、ツンツンとつついてみる。が、反応なし。お妙さんももうちょっと手加減してくれても。自分で歩けない状態じゃ私が来たところでどうしようもない。
「近藤さーん。起きてー。」
近「………。」
「ダメか。」
めんどくさい。何で私がこんなこと。そもそも近藤さんがストーカー行為をしつこく続けるからこんなことになるんだ。などと、文句がたくさん出てくる。もう帰りたいな〜とため息をつきながら考えていると、お妙さんに声をかけられた。
妙「葵ちゃん、お茶でもしていかない?」
「え、いいの?」
妙「ええもちろん。さ、そんなゴリラ置いといて、上がって。」
じゃあお言葉に甘えて。「お邪魔しまーす」と言って中に上がらせてもらった。
通されたのは客間。「ちょっと待ってて。」と言われたので、座布団の上に座って待つ。
襖が開いていて、庭が見える。庭には血だらけの近藤さんが倒れている。なんか凄く景色に馴染んでいることから、幾度となくストーカー行為を続けていることが嫌でも分かる。
妙「はいお待たせ。」
「ありがとうございます。」
妙「そんなに堅苦しくならなくてもいいのよ。」
お妙さんはそう言ってお茶を飲む。私も一口お茶を飲んだ。今日はいい天気で、ポカポカしている。うん、和む。すぐ側にはゴリラの死体が転がっているが、そんなの関係なしに、和む。
もう一口お茶を飲むと、お妙さんが言った。
妙「今日神楽ちゃんが泊りに来るんだけど、良かったら葵ちゃんも来ない?」
「え?」
突然のお泊まりのお誘いに少し戸惑う。そういえば明日は非番。神楽ちゃんも来ると言うし、いいかもしれない。
「いいの?」
妙「ええ。神楽ちゃんも喜ぶわ。葵ちゃんもあんな男所帯で毎日寝るなんて危険だもの。今日だけじゃなくてこれからはちょくちょく来ていいのよ。」
「あ、姉御ォォ!!!」
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パピポ - 3人の絡みが見れた!!!最高です!!ありがとうございました!!! (2020年10月19日 22時) (レス) id: e8120e490b (このIDを非表示/違反報告)
ナナ(プロフ) - ペンペン草さん» コメントありがとうございます!そんなこと言っていただけて感激です!!すごく励みになります!これからも頑張りますので何卒よろしくお願いいたします!!! (2020年5月17日 23時) (レス) id: 12c1829223 (このIDを非表示/違反報告)
ペンペン草 - やばいです!!絵、お上手でお話も最高です!!! (2020年5月16日 14時) (レス) id: 97f71150c2 (このIDを非表示/違反報告)
ナナ(プロフ) - 紅蝶さん» 本当ですか!?嬉しいお言葉ありがとうございます(≧∀≦)その言葉をバネにこれからも頑張りたいと思います!!! (2017年9月22日 20時) (レス) id: 12c1829223 (このIDを非表示/違反報告)
紅蝶 - 面白過ぎです (2017年9月22日 19時) (レス) id: 306794bfc6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ナナ | 作成日時:2017年5月7日 14時