第92訓 母ちゃんは大事にしろ ページ4
なんと、突如現れたのはサン・ゾクゥさんのお母さんだった。
母「あんた、こんな所おったん!」
サ「な、何でここが!?」
母「あんたの考えとることなんて全部お見通しやねんで!」
これはもしや家に連れ戻される展開か?そう思った矢先、サン・ゾクゥさんが声を荒げた。
サ「俺は家を継ぐなんて嫌だ!自由に生きるんだ!!!」
母「あんた……。」
悲しそうな顔をするお母さん。サン・ゾクゥさんもハッと我に帰り、俯いたまま拳を握って黙ってしまった。
すると口を開いたのは、お母さんの方だった。
母「ごめんな。あんたの家出の原因はそれだっちゅうことは、よう分かっとる。今日はあんたを連れ戻しに来た訳やないんよ。」
サ「え。」
母「もう家を継げなんて言わへん。あんたの自由に生きてええ。ただ、あんたは私の息子や。私はあんたの親や。親子が別れる時に、顔見て、抱きしめ合うことも出来へんなんて、そんな悲しいことあらへんやないの。」
サ「か、母ちゃん…。」
そう言うと、お母さんはサン・ゾクゥさんをそっと、そして力強く抱き締めた。
母「こんな所で油売っとらんと、しっかりしぃ。自分で決めた人生やろ。自分で、山賊になるって、決めたんやろ。なら中途半端なところで終わったらアカンで。最後まできっちりやりぃ。それでも寂しくなったら、またいつでも、帰って来ればええんやから。」
サ「うぅっ…。母ちゃん…母ちゃん!」
二人は、抱き締めあったまま、しばらく泣いていた。
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パピポ - 3人の絡みが見れた!!!最高です!!ありがとうございました!!! (2020年10月19日 22時) (レス) id: e8120e490b (このIDを非表示/違反報告)
ナナ(プロフ) - ペンペン草さん» コメントありがとうございます!そんなこと言っていただけて感激です!!すごく励みになります!これからも頑張りますので何卒よろしくお願いいたします!!! (2020年5月17日 23時) (レス) id: 12c1829223 (このIDを非表示/違反報告)
ペンペン草 - やばいです!!絵、お上手でお話も最高です!!! (2020年5月16日 14時) (レス) id: 97f71150c2 (このIDを非表示/違反報告)
ナナ(プロフ) - 紅蝶さん» 本当ですか!?嬉しいお言葉ありがとうございます(≧∀≦)その言葉をバネにこれからも頑張りたいと思います!!! (2017年9月22日 20時) (レス) id: 12c1829223 (このIDを非表示/違反報告)
紅蝶 - 面白過ぎです (2017年9月22日 19時) (レス) id: 306794bfc6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ナナ | 作成日時:2017年5月7日 14時