消えた初恋、叶えたくて (ページ11)

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……こわい。この先輩

涼「よし！到着！Aちゃんお家ついたよ？」

『…なんで』

涼「ん？」

『なんで先輩が私の家、知ってるんですか？』

涼「あ、いやそのー」

私は怖くなって先輩から距離をとるために
3歩ほど後ろに下がった

涼「怖がらないで！別に後をつけてたとか、
そーいう訳じゃ、ないから」

先輩はその距離を詰めるかのように
私に近づいて私の手首を掴んだ

『やめ、て』

涼「でもAちゃんが悪いんだよ
俺のものなのに他の男に言い寄られたりするから」

目の前には先輩、後ろにはコンクリートの塀

逃げられないと思った

『来、ない、で』

「おい！何やってんだよ！」

その時、急に現れた誰かが先輩を突き飛ばし
私を庇うかのように目の前に立った

「怖がってんだろ」

涼「いやこれは、」

彼は先輩の胸ぐらをつかんで

「もう二度とこの子の前に現れるな」

と低い声で言い放った

それに驚いたのか先輩は地面に落ちていた自分の荷物を持って走り去って行った