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御幸side
疫病神?
どういうことだ?
御幸「お前が疫病神なわけねぇだろ。藍子のこともお前のせいじゃ…」
奏良「……」
俺は奏良が好きなのに何も知らない
なんで自分のことを『疫病神』なんて言うのかも…
自分を責める理由も…
御幸「奏良、とりあえず話はあとで聞く。今は倉持のところに行こう」
俺がそう言うと奏良は涙を拭いて俺を見て
奏良「うん」
と、首を縦に振った
倉持「お、御幸。なんか用か?」
御幸「あぁ、ちょっとな」
俺が話を切り出そうとすると奏良が口を開いた
奏良「倉持、ごめん。藍子、止めれなかった」
倉持「は?」
御幸「藍子、マネージャー達を全員家まで送りに行ったらしい。止めきれなかったらしくてな」
倉持がかなり焦っているのは分かった
どうしていいか分からないのだろう
待っていればいいのか、それとも…
その時、奏良が再び口を開いた
奏良「…変質者いるかもしれない。藍子、選手には負担かけたくないからって…倉持には言うなって言われてたけど、でも、藍子一人も危険。
…こんなこと、さっきまでキツイ練習してた選手に言うことじゃないけど…お願い。藍子を連れて帰ってきて、ください」
震える声を絞り出して奏良は倉持に頭を下げた
前園「スマン、倉持。俺も谷津重と一緒に藍子とおったのに止めきれんかった」
ゾノも頭を下げた
倉持「教えてくれてありがとな。谷津重」
奏良「え?」
倉持「藍子迎えに行ってくるわ」
奏良「左だと思う。貴子先輩送っていったから」
倉持「おう!」
そして倉持は走って行った
奏良と俺は一旦藍子の部屋に行った
部屋に着くと奏良は一気に膝から崩れ落ちた
奏良「っ…」
御幸「…奏良、倉持が藍子連れて帰ってくれる。大丈夫だ、藍子は無事だ。だから、もう泣くな」
奏良「私のせいで、藍子や倉持に何かあったら…どうしよう…」
なぁ、奏良。どうしてそこまで自分を責める
御幸「奏良、こっち向け」
そう言っても一向にこっちを見ない奏良
そう言えば、コイツ、いつも左目隠してて見たことねぇんだよな
御幸「奏良」
無理矢理こちらを向かせようと奏良の顔を持ち上げると左目の綺麗な紫色の目が見えた
コイツ、オッドアイってやつか
奏良「っ!やだ、見ないで!」
奏良が隠そうとした手を素早く掴み自分の方へ引き寄せた
そうすると自然と俺の腕の中に収まるわけで…
これはもう、抱きしめるしかないだろ←
奏良「一、也…?」
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菜々子(プロフ) - 宇治抹茶さん» ありがとうございます。嬉しいです。これからも頑張ります。 (2019年7月8日 16時) (レス) id: ddff79cd95 (このIDを非表示/違反報告)
宇治抹茶 - 面白かったです。続編早く読みたいです頑張ってください (2019年7月8日 7時) (レス) id: 758e7ee19b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:菜々子 | 作成日時:2019年7月7日 20時