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陣「はぁ…はぁ…」
色んな情報が一気に訪れ、精神的に不安定になった陣内。
片膝をついて、急いで向精神薬を取り出す。
そこに、Aが昼間に飲んでいて山田のサイドテーブルに置きっぱなしだった水を渡す。
『ん』
陣「はぁ…うっ…」
Aを見ると余計に呼吸が苦しくなった陣内は、彼女が差し出した水をはたいた。
『うわ、私の親切心…』
ジ「ふふふふふ、あはははははっ。貴方でもそんなに熱くなることあるんですねぇ。初めてみましたよ」
陣「…誰だ、俺とニコを殺して得するのは誰だ?」
ジ「今調べています。ご安心を。必ず辿り着きます」
陣「クソ…」
ジ「彼の拳銃を奪って正当防衛で射殺した。うん、まあそういうことにしてください。で、どちらが撃ったことにします?」
そうして2人を見比べるジウ。
『あ、よく考えれば私手袋要らなかったじゃん。私が撃ったのは事実だしそのまま、』
ジ「いえ、ここは陣内さんにお願いしましょう」
『じゃあなんで聞いた?』
するっとAの手から銃を抜き取ったジウは、その銃に嘉賀の指紋をつけ、それを陣内に渡した。
ジ「特捜課を飛び出すのは、まだ早いですからね。ではAさん、後のことはそちらで頼みますよ」
『…はーい』
ジウが出ていった後、襲撃があったことを課長に報告してくる、と逃げるように病室を出ていったA。
その後ろ姿を見ながら陣内は呟いた。
陣「Aの銃弾を、俺が避けられなくなったとはね」
・
開いたままの入口からAがやって来る。
電話ついでにお茶とカフェラテを買ったAは、未だに地面に座り込んでいる陣内に少し驚いた。
『え、イスに座んなよ…』
陣「…」
『課長達、警察も連れてあと20分もしないうちに来るって。はいお茶』
差し出されたペットボトルははたくことなく、素直に受け取った陣内。彼はポツリと囁くような声でAに訊ねる。
陣「いつからだ。いつから…ジウと関わってた」
『うーん…鉄平が裏に協力者を作ってるなって疑った時にはもうジウさんのこと探してたかな』
陣「あの神出鬼没おじさん、よく見つけたな」
鼻で笑いながらペットボトルのキャップを開ける。
『簡単に接触できたよ。…気のせいじゃなければ、ジウさんも私と接触したがってたような感じだった』
口元からカフェラテ缶を離したAは、小さく呟いた。
『あの人、小さい頃に会ったことある気がするんだよね。どこでかは忘れたけど』
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ましろ(プロフ) - 式波さん» 一気読みありがとうございます!しかも私の癖まで共感いただき…DOPE終了まで駆け抜けます!応援ありがとうございます! (8月24日 1時) (
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式波(プロフ) - 最高すぎて一気読みしました😭😭主人公ちゃんいじめちゃうの癖なので助かりすぎました更新頑張ってください応援してます🥲💕💕 (8月24日 0時) (
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ましろ(プロフ) - いとさん» ありがとうございます!引き続き、よろしくお願いします! (8月13日 21時) (
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いと - caseBもすごく面白かったです!番外編も楽しみにしてます(^^) (8月13日 19時) (
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ましろ(プロフ) - いとさん» 嬉しいコメントありがとうございます!現在5話目を執筆中ですので、書き終わり次第あげていきます。どうぞよろしくお願いします! (8月13日 0時) (
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作者名:ましろ | 作成日時:2025年8月7日 10時


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