【名探偵コナン】証拠隠滅と捏造ならお任せあれ3

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「中国の漆芸品で、数千万円相当の品の鑑定を依頼されていたそうで…

この部屋で頭から血を流し虫の息だった被害者の目の前にその盆があったと阿笠さんが言われていたのに…

今はその盆がないということは、


犯人の狙いはその堆黒盆ではないでしょうか？」


「盆ってもしかして遺体のそばの箱に入っていた…コレの事なら別に盗まれてはおらんが…」


と、警部が盆を取り出して持って見せた。



「その箱のそばに似たような箱が2つあるでしょ？中を見てみれば？」



「ん？…おいおい…3つとも同じ盆が入ってるじゃないか？！一体どういうことだね？！」



「偶然同じ柄のお盆の鑑定依頼が3枚同時に入ったらしいよ」


「TVの鑑定番組で似たような堆黒盆に1億円の値がついた影響でね」


「い、1億円？！」

「この盆がかね？！」



「被害者はその3枚の盆の依頼者3人を交えて、今日本物と偽物の違いを解説するって言ってたらしいから…

普通に考えたらいるだろうね。



鑑定士を殺し、本物を自分が持ってきた箱に入れ…大金をせしめようとしている犯人が…




あんたら3人の中にな！」


依頼者3人は気まずそうな雰囲気でこちらを見ていた。



「ホー…では1人ずつ伺いましょうか？
名前と職業と…犯行時刻の午後2時頃どこで何をしていたかを…」



そうして容疑者3人からの事情聴取が始まった。



容疑者らの話によると、
1人目は遠島基行さん41歳。
証券会社の社員で、去年亡くなった祖父から相続した倉の中に例の盆を見つけ、今回の依頼をしたそうだ。特にお金に困っている訳ではなく、老後の蓄えがあるに越したことはない、ということでの依頼らしい。

2時頃は後の2人と一緒に応接間で待っててくれと言われたが、1度トイレに立って迷ってしまい応接間に戻れなかったそうで、その後俺達の足音を聞いてこちらの部屋へ来たという事だった。




「A兄、何か見つかったら教えてね」


「あ？」


凶器もわかってんのに手掛かりもどうでもいいだろ…

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