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「何で哀ちゃんと別々にしたんだよ?!」
後部座席に突っ込んだ妹がぎゃあぎゃあと喚いている。
「お前が迷惑かけるから。」
「2人は兄妹なんですね」
…うゎ、すげぇ不思議な空間。
…まぁでも兄妹3人で車に乗るなんて初めてだよな
吉と真純なら乗せたことあるけど、真純と兄貴ってのが初めて。
「そうっすよ…」
「何なんだよアンタ…A兄知り合いなのかよ?」
「ん、まぁ。大学の先輩」
「同じ大学だったのかよ?」
「ああ」
「…確かアンタは院生だったか?」
「ええ、東都大学の工学部のね」
「…A兄も東都大学だったから、嘘でもなさそうだな…」
…まぁ大学院は自分が卒業した大学の以外にも行けるんだけどな。言わないでおくか。
「A、右折だ」
「…」
阿笠さんの車の後ろに着いて行ってるだけだから、わかってんだよってキレたかった。けど兄貴だということを真純にバレないようにする為に口を噤んだ。
そして後ろで喚く妹。
「ごめんくださーい!西津さーん!
約束してた阿笠ですー!西津さーん!」
イライラが募った頃鑑定士の家に着いた。
「まさかまたあの補聴器の調子が悪いのかもしれん…今本人を呼んでくるから少しそこで待っててくれ!」
「わかりました」
阿笠さんが西津さんを呼びに中へ入っていった。俺らは玄関で待機。
「補聴器って前に博士が作った"聞こエンジェル"か?」
「ええ、最初は調子がいいんだけどすぐに不具合を起こして聞こえづらくなる…まさに名は体を表わしているわね…」
と、志保。それに対して早速真純が絡む。
「"名は体を表す"なんて難しい言葉知ってるんだな?」
「ええ悪い?」
「A」
真純が志保に気を取られてる隙に兄貴が話しかけてきた。
「真純にバラすなよ?」
志保の事だか兄貴自身の事か主語がないのでわからねぇが、どっちにしろ…
「あぁ。」
「…それで、何故お前が阿笠さんの家に居たんだ?」
…志保に明美の写真を見せてたり、俺の家に招いてる事は兄貴には話したくない。
「…別に、"家の前に不審者がいる"ってメガネのガキに個人的に通報を受けただけだ」
「ホー…」
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青魔道士 - 面白いです!! 哀ちゃんと夢主くんにめちゃキュンキュンします!! 黒鉄の魚影を見てからこんな小説を探してました!!これからも無理のないように更新頑張って下さいいつまでも待ちます!! (10月17日 7時) (レス) id: 9d0898b86e (このIDを非表示/違反報告)
山さん - ひぇぇぇぇ…………続きが気になり杉田玄白……無理のない程度に更新頑張ってください!!まってまァァァス!! (2022年5月23日 6時) (レス) @page46 id: 3ec1933ec5 (このIDを非表示/違反報告)
ふー(プロフ) - nanoka(*´∀`)さん» きゃぁぁありがとうございます!更新遅くて申し訳ないです🙇♀️ (2022年3月27日 20時) (レス) id: 91236cccab (このIDを非表示/違反報告)
ふー(プロフ) - やまはさん» ありがとうございます!!更新遅めですがこれからもよろしくお願いします🙇♀️ (2022年3月27日 20時) (レス) id: 91236cccab (このIDを非表示/違反報告)
nanoka(*´∀`)(プロフ) - んにゃーー、好きです〜。何度も読みに来てしまいます! (2022年3月21日 5時) (レス) @page30 id: c5cc39e3a1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ふー | 作成日時:2021年9月9日 0時