お兄ちゃんはあげません。【降谷零】

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「んぅ……」





身体がゆらゆら揺れてる気がして目が覚めた。






「裕くん…？」







お兄ちゃんの部下さんの風見裕也くん。






「起こしちゃったかい？」





「ううん、」





「Aちゃん、工藤邸で寝てしまって、降谷さんに迎えに行くように頼まれたんだ。もうすぐ着くからね」





「ありがと、」





「いえ。」







…お兄ちゃんが心配して迎えに来るように裕くんに頼んだんだよね。でも、お兄ちゃんは帰ってこないのにどうしてだろう。



あ、裕くんがお家で待っててくれたのかな。









「Aちゃん、あまり降谷さんに心配かけないようにね。あの人、すごくAちゃんを大事にしてるから、何かあったらそれこそ…」





「ごめんなさい。」






「(素直で可愛い。)」








「裕くん、お兄ちゃんはいつ帰ってくるの？」






「うーん、そうだなぁ、Aちゃんがいい子にしてれば帰ってくるよ」





「A、今日わるいこだった？」





「悪くはないけど、連絡することが足りなかったかな」





「れんらく？」




「そう。ちゃんと、どこにいるか、何時に帰るのか、誰といるのか、伝えておくのが大切なんだよ」





「お兄ちゃんもおこらない？」




「大丈夫だよきっと」





「わかった！！Aいい子にする！」

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