24本目 ページ25
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「あちらには私が伝えておくわ」と笑った久美ちゃんはスマホを取り出し何処かに電話を始めた。
何を言っているんだ,とも思ったがこのメンタルで女子の練習に参加するほうが酷だったので久美ちゃんの言葉通り男子の練習を見学することにした。
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隣の体育館に入ると,女子の練習とは違う雄たけびに近い気合の声が聞こえる。
入る前に男子監督とすれ違い,ゆっくりして行ってくれと家のように言われ頷いた。
シューズを履き,静かに隅に行って体育座りして見学する。
丁度サーブ練習が終わったところで,スパイク練習に入るところだった。
ずどんずどんと力強い音が響く。
なんで久美ちゃんが男子の練習の見学をしろと言ったのかはわからない。
女子の体育館に居づらいならば隣へ行けということなのだろうが。
そんなことを考えながら一番近いコートのスパイク練習を見る。
速く走り,高く飛び,強く振り下ろす。
とても女子とはかけ離れていて,とても私とは違った。
そんなかひときわ目立つスパイクを打つ人がいた。
190�僂�らいだろうか,長い手足は鞭のようで,空にいるときも飛んでいるよう。
何処か見た後ろ姿だ。
そんな彼はスパイクを打った後,振り返った彼と目が合った。
あからさまに嫌な顔をする彼は,すぐに目をそらし小さく口を開いた。
''…なんでいるの''
独り言だろうが,口の動きで言葉がわかってしまう。
イラッとしながらも,文句が言えない立場にいるので黙って彼のスパイクを見続ける。
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頭の中の綺麗なサーブを打つ彼と似ている気がするのだ。
あくまで似ているだけ。
本物には及ばない,けれどそれ以上の強さ。
目が離せず,感じの悪い彼のフォームを頭に刷り込ませるように見入った。
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ピーーッ
笛が鳴り誰かが「休憩!!」と叫んだ。
長くフォームを見続けた私もその笛の音にハッとし目が覚めたような感覚がした。
乾ききった目をメイクが崩れない程度で押さえ,伸びをする。
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「A」
振り向くと男監督がいた。
私は立ち上がり用件を聞く。
「良いスパイクを打つ奴はいたか?」
「誰が良いかとはまだわかんないです」
「…のわりには,祐希をよく見てたな」
ぎくりと肩が上がる。
それを見た監督は「祐希!!」と彼を呼ぶ。
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「祐希,Aにスパイク教えてやれ」
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雪 - 43ページ42本目文章おかしいです (2019年11月17日 20時) (
レス) id: e28ee6ef13 (このIDを非表示/違反報告)
21子(プロフ) - 更新めちゃめちゃ楽しみにしてます！！ (2019年11月14日 21時) (レス) id: fe40dbd9a4 (このIDを非表示/違反報告)
リタ(プロフ) - 更新楽しみにしてます！ (2019年11月13日 16時) (レス) id: 46e4a96814 (このIDを非表示/違反報告)
わかな - 更新ばり楽しみです (2019年11月7日 23時) (レス) id: 5c2b6ff2d8 (このIDを非表示/違反報告)
ひかるん(プロフ) - コメント2回目です笑夢主のバレーがどう成長していくけ楽しみです！落ちも楽しみです…笑更新頑張ってください！ (2019年11月7日 22時) (レス) id: 1f4ce4e8e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海獅子
| 作成日時：2019年11月4日 17時
