23本目 ページ24
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振り返ればそこにはキャプテンを務める岩坂さんがいた。
その身長とオーラに尻込みするが,それよりも声の冷たさに心臓が跳ねる。
そしてその声とともに動いていたボールが止まり,選手たちの動く音がしなくなった。
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「ごめんね,初日に言う事じゃないんだけど」
冷たさと共に混じる怒りと苛立ちの声はずっしりと私の心臓を潰す。
なんと言えばいいかわからず,彼女の目を見るしかなくなる。
その私を見下ろす目も獲物を威嚇する肉食獣のよう。
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「…皆遊びでやってるわけじゃないんだ。だからちゃんとやって」
岩坂さんはそう言い放ち,スパイク待ちの列へ戻っていった。
他の選手たちも目を見合わせ練習を再開する。
…だって私初心者だし。
そう心の中で理由づけるも,日本を背負う彼女らにとってはただの言い訳にしかならなくて。
私が同じ立場だったら同じこと思うだろう。
そう思ったらこの場所に私は場違いすぎる。
居場所がなくなった私は無意識に久美ちゃんを探す。
久美ちゃんは体育館内にはおらず,どうしようかと考えていると,ひょっこりと体育館の出入り口から頭をのぞかせた久美ちゃん。
私にニッコリ笑うと手招きをした。
私は持っていたボールを籠へ戻し,久美ちゃんの元へ向かった。
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ドアの前で久美ちゃんは私を待ってくれており,私が来ると口を開いた。
「…Aは,あのサーブはどうやってできるようになったの?」
先ほどの冷たい岩坂さんの声よりとても優しい久美ちゃんの声に涙が出そうになった。
目に涙が溜まっていることがバレないように,下を向いて話す。
「……2,3年前に1回だけテレビで男子バレーを見た時」
西田くんと浅野さんに言ったように当時のことを説明する。
とても綺麗なサーブフォームの人がいたこと,それが何故か頭の中で再生されること。
それを伝えると久美ちゃんは興味深そうに腕を組み考え事を始めた。
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「なるほどね………A,今日は女子の練習に参加しなくていいわ」
「へ?」
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「隣の体育館でやっている男子の練習を見学してきなさい」
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雪 - 43ページ42本目文章おかしいです (2019年11月17日 20時) (
レス) id: e28ee6ef13 (このIDを非表示/違反報告)
21子(プロフ) - 更新めちゃめちゃ楽しみにしてます！！ (2019年11月14日 21時) (レス) id: fe40dbd9a4 (このIDを非表示/違反報告)
リタ(プロフ) - 更新楽しみにしてます！ (2019年11月13日 16時) (レス) id: 46e4a96814 (このIDを非表示/違反報告)
わかな - 更新ばり楽しみです (2019年11月7日 23時) (レス) id: 5c2b6ff2d8 (このIDを非表示/違反報告)
ひかるん(プロフ) - コメント2回目です笑夢主のバレーがどう成長していくけ楽しみです！落ちも楽しみです…笑更新頑張ってください！ (2019年11月7日 22時) (レス) id: 1f4ce4e8e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海獅子
| 作成日時：2019年11月4日 17時
