桐山side ページ22
次の日の朝一番、病院に泊まって寝起きで自販機の前に立ってたら、見慣れた人が歩いてきた。
「あれ・・?なんでここに・・?」
俺を見てニコッと笑う、番組のスタッフさん。
ス「重岡くんのお見舞い。もう起きてる?」
俺が手元を見たら、さっと後ろに隠したスタッフさんを、病室に案内する。
隠したってそんな大きなんバレバレやって。
大きな色とりどりの花束を見ながら笑う。
「しげー、お見舞い来てくれてはるでー」
病室に入ると、しげはぼーっとして眠たそうだった。
俺の声にはっと顔を上げると、後ろにいたスタッフさんを見て目を見開いている。
ス「これおみまー
重「ごめんなさいっ!!」
しげの声にかき消されて、スタッフさんは思わず花束を後ろに隠した。
重「・・俺のせいで何回も迷惑かけて・・、なんて謝ったらいいか分からへんけど・・本当にごめんなさい・・!」
そう言って顔を上げたしげの目は赤く腫れぼったい。
重「でも、お願いします。ずっと7人の夢だったんです。みんなでああいう番組するん夢やった。
やから・・・これからは迷惑かけないようにするから・・僕抜きでもいい、番組続けさせてください・・・!」
声が震えて、途切れ途切れでいうしげは、頭を思いっきり下げた。
濱ちゃんの、「いや、抜きとかそういう話じゃ・・」そんな声と同時に、
ス「じゃあ、なんのために撮りだめしてるん?」
そう優しく言った、僕らと番組がしたいって言ってくれたスタッフさん。
ス「迷惑じゃない。こういうことがあるって、承知で僕らだって仕事してるんや。
重岡君抜きなんて、考えたこともない。
僕らは、重岡君がいる、7人の番組を作りたいねんで?」
しげの前にしゃがんで言ったスタッフさんに、
涙もろい俺はもう我慢できひん。
しげは泣きそうな顔で、うんうん、と何度も頷いていた。
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みかん(プロフ) - Minaさん» コメントありがとうございます!本当に嬉しいお言葉を・・(/_;)ありがとうございます・・!楽しみにして頂けてるなんて本当に力になります!これからも頑張りますので読んでいただけると嬉しいです(;_:) (2019年5月2日 21時) (レス) id: 54e4c975d6 (このIDを非表示/違反報告)
Mina(プロフ) - 毎回とても楽しく見させていただいています。もう涙が足りません笑 これからもみかんさんのペースで無理せず頑張って下さい!応援しています! (2019年5月2日 1時) (レス) id: 03d2a96ad5 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - きいさん» コメントありがとうございます!(/_;)すごく嬉しいです。更新楽しみにしてくださっていると本当に力になります(;_;)まだまだの小説ですがこれからも読んでいただけると嬉しいです(^^) (2019年4月27日 20時) (レス) id: 54e4c975d6 (このIDを非表示/違反報告)
きい - いつも読ませていただいております!!ほんとに展開が読めなくて凄い面白いです!!しげちゃんとメンバーの葛藤に涙です、、これからの更新もすごく楽しみにしてます!!頑張ってください!! (2019年4月26日 1時) (レス) id: 6e05395f6d (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - すぴんさん» いつも読んでくださり、本当にありがとうございます(T_T)移行が多くてごめんなさい(/_;)好きだと言ってくださって本当に嬉しい限りです!これからも頑張りますね! (2019年4月11日 23時) (レス) id: 54e4c975d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みかん | 作成日時:2019年4月10日 23時