守り人 ページ28
人は
守り
助けるもの
傷付けない
絶対に
傷付けない
絶対にッー
禰豆子は思い切り顔を横に逸らした。
稀血の血液を目の前にしても、一切触れる事もなく。誘惑に打ち勝った瞬間だった。
好戦的な態度を取っていた不死川や伊黒は、黙りこくってしまう。
瑠璃千代はほっとしたように、産屋敷の方へ向き直った。
「どうしたのかな?」
「稀血の瑠璃千代様の血を目の前にしても、襲う事をしませんでした。」
それを聞いた産屋敷は満足そうに、これで禰豆子が人を襲わない事が証明出来たと頷いた。
炭治郎は彼女に感謝しても仕切れない思いを抱く。
赤の他人の自分達に、皆どうしてそこまでしてくれるのだろう。有り難い...今度は俺達が
その人達の助けにならなければ。
「炭治郎、それでもまだ禰豆子の事を快く思わない者も居るだろう。」
炭治郎はハッとして、すぐ様姿勢を正した。
彼は言う。
今度は、人々の為に戦える事を証明していきなさいと。鬼舞辻を倒す事。それは炭治郎達の最大の目的の一つでもあるが、口先だけでは何の証明にもならない事を改めて実感した。
お館様に言われると、不思議と今までの自分が浅はかだったという気にさせられてしまう。
それと同時に、内から沸沸とやる気が
このカリスマ性こそが...
彼が鬼殺隊の頂点に立つる
「それから実弥、小芭内、あまり下の子に意地悪をしないこと」
彼に咎められた2人は、渋々といった様子で了承したのだった。
瑠璃千代は一礼するとこの場を去ろうとする。その背中へ産屋敷はこう伝えた。
「瑠璃千代殿、まさかあなたが来てくれるとは思わなかった。良かったのかい?私が言うのもなんだが、隠居生活もままならなくなってしまうのでは?」
産屋敷は時透と炭治郎にちらりと目線をやると、
彼女にそう問いかける。
瑠璃千代は振り向き様ににこりと笑うと、ただこう発した。
「私の事は良いのです。それよりお館様、よい子供達に恵まれて羨ましい限りでございます。」
「っま!待ってくだっ」
炭治郎は彼女を呼び止めようと声を張り上げようとすると声が霞んでしまった。
那田蜘蛛山での戦闘から蓄積されている疲労が、しのぶの秘薬を持ってしても現れ始めている。
「竈門君は私の屋敷でお預かり致しましょう」
引き受け役を買って出たしのぶに後を任せるように、彼女は一瞥する。
「またいずれお話しましょう。竈門炭治郎君」
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八千代(プロフ) - Sun moonさん» ありがとうございます(*´-`)むいくんは天使 (2020年11月24日 20時) (レス) id: 23228d6fd7 (このIDを非表示/違反報告)
Sun moon - むいくんが可愛い(真顔) (2020年11月24日 17時) (レス) id: 73a4d7a977 (このIDを非表示/違反報告)
八千代(プロフ) - ゆずポンさん» 1話から見直してくださってるなんて...有難いです(;ω;)ありがとうございます!キャラの気持ちの変化だったり意識して書いてみてるので、何か違った発見がゆずポンさんの中であったらいいなぁと思います。 (2020年9月6日 15時) (レス) id: 769605b6ca (このIDを非表示/違反報告)
ゆずポン - 八千代さん» そうですか!今1話から読み直してます。何回見ても面白ですね! (2020年9月6日 15時) (レス) id: 6633b9c75f (このIDを非表示/違反報告)
八千代(プロフ) - ゆずポンさん» コメントありがとうございます。すみません、炎炎ノ消防隊はアニメ1、2話見た程度で全然詳しく無くて(泣)日本神話の神様なので結構色んな作品に使われてるようですね! (2020年9月6日 14時) (レス) id: 557e2177e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:八千代 | 作成日時:2020年2月4日 13時