ちっちゃいともくんと、私。２

《ともくんと、てんかん。》 ページ22

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私 side











あれ？、と思うのは、いつも朝起きてすぐ。





私に起こされて、すくっと起き上がったはずのともくんが、またこてんとベッドに倒れてしまう時。











てんかん発作のはじまり。





顔をのぞけば、ぼーっとしてるか、まぶたを痙攣させてるか、びっくりしてるかのどれか。











「おはよう、ともくん。 大丈夫？ びっくりしたねぇ、？」











今日はびっくりしてた。





くりくりのお目目をぱちぱちさせながら、なにがおこったの？、って顔して。





びっくりしてる日は、割りかし発作はこれだけで済むことが多い。





大丈夫そうなのを確認してから、ゆっくり抱っこ。





朝一番にしては、ぎゅーって強くしがみついてくる、ともくん。





そっかそっか、びっくりしたんだね？











「…よし、おしっこ行こっか。 歩ける？」











だから、いつもなら自分で歩いていける朝のトイレも、抱っこのまま。





私にしがみついて、いやいや、っていうように離れない。





なんとかトイレを済ませても、大好きなお手手を洗うより先にまた抱っこしてって手を伸ばして。





ちょっとしんどいのかなぁ。





心配になって抱っこのまま、無理やりだけど手を洗わせる。





ふと思えば、手足先が冷たい。





嫌な予感がして、一応熱を測ったけど低体温ではなかった。











「ともくん、ママ朝ごはん用意するから、机で見ててられる？」











でも、机の上にちょこんと座らせれば、いつものように、朝ごはんの支度を観察し始めた、ともくん。





あれ、びっくりして甘えん坊さんになっただけなのかな。





そう思いつつ、ともくんを見ると、私の手元を見ながら、いつものニコニコ。





フルーツの準備ができたら、お箸を並べるお願いをしてみる。





すると、いつものようにぴょんと机を降りて、私とともくんの分のお箸を上手に並べてくれた。











「ありがとう、ともくん。 よかったぁ、もう大丈夫そうだね？」











念のために連絡帳には書いておこう。





そう思いながら、2人でいただきますをして、朝ごはんの時間。





お箸の持ち方もいつも通りだし、いちごだってパクリと一口で食べた。





やっぱり甘えん坊だったんだな、と一息ついて、私も自分の朝ごはんに手を伸ばす。











「はい、よく持ってこれましたー。 次は、歯磨き行ってらっしゃい。」





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