Chocolate Sling -2-

＊花火と未練 -2-＊ ページ1

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"なんか思ってたのと違った…"




"付き合う前の方が好きだったなぁ"




寝る前とか バイトの休憩中とか、ふとした時に思い出してしまう。




"裕太って全然優しくないよね"




"それ、彼女への態度じゃないでしょ"




"もう無理、別れて…？"




･･･分かってるよ、そんなの。




いちいち言われなくても 自覚はしてる。




幼い頃から両親にたっぷりと愛されながら育ち、反抗期は人並みあったものの、なんだかんだで まぁ人並みに幸せな人生だと思う。




少ないけど、友人もいるし。




初対面の人には何故か毎回元カノの人数を聞かれ、正直に言うと必ず驚かれる。




平均とか、普通とか、そんなの知らない。




興味もない。




告白されて いいなって思ったら付き合うし、相手がいたらさすがに断る。




後々面倒なことに巻き込まれるのは御免だから、浮気や二股は絶対しないと決めている。




そもそも、魔が刺す(・・・・)って何？




男が浮気の言い訳に使う常套句。




俺には、全く共感出来ない。




理性を失うほど誰かに惹かれたり、心を奪われるなんて、考えられない。




それを聞いた友人達は、恋愛に向いていないんだと口を揃えて言った。




･･･そっか、向いてないんだ。




まぁ、いいけど。




本当にどうでも良かったんだ。




女嫌いってわけでもないし、普通に可愛いなって思うし、楽しいっちゃ楽しい。




そんなもんでいいでしょ、恋愛って。




てか、恋愛ってなんなんだ？




考えても仕方ないけど、別れた元カノの最後の言葉を思い出す度に 嫌でも考えてしまう。




思ってたのと違った？




そんなこと言われても、そっちが勝手に俺に理想を押し付けようとしてるんじゃん。




そりゃあ最初は友達だし、仲良くなったとしても多少は気を遣ったりするよ。




男と違って、冗談とか、そうゆうのが通じない子 多いみたいだし？




とにかく、男よりも女への気遣いには細心の注意を払ってきた。




それもまた面倒だけど万が一悪いように捉えられたら余計に面倒だ。




だから多少のストレスは厭わない。




でも･･･彼女にはそんな気になれない。




付き合うってなったら、まず、この子の前では気を張らなくていいんだなって安心してしまうのがいけないんだと思う。




長くて2ヶ月、短い時は4日、付き合った人数＝振られた人数･･･だなんて。




自分でも引くレベルだと思う。

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