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玉森くんが事故に遭って2週間。
とうとう、卒業式の日。
「玉…間に合わなかったね。」
「…うん。」
「今日終わったら、一緒にお見舞い行こっか。」
「そうだね。」
あれから、毎日玉森くんに会いに行った。
千賀くんは今日て2回目。
私立高校だからなのか、まだ入学もしていない状態で出された課題の量がとにかくすごいらしい。
課題を放ってお見舞いに行ったら、後から玉森くんに怒られそうだって千賀くんが言うから、想像してなんだか泣けちゃった。
「あら、菜々子ちゃんに千賀くん。」
玉森くんのお母さんが 笑顔で迎えてくれた。
「卒業、おめでとう。」
「「ありがとうございます。」」
「今日、やっと普通の病室に移れたのよ。まだ眠ってるけどね(笑)」
玉森くんは、無事…だった。
お医者さんから、もう心配ないと言われたと聞き、安堵したと同時に大泣きしてしまった。
「ただ、いつ目を覚ますか分からないの。2人とも、来てくれるのは嬉しいんだけど、高校に入ったら忙しくなるでしょう?裕太も負担にはなりたくないだろうし、たまにでいいのよ。」
「……私が会いたくて勝手に来てるだけなので、迷惑じゃなければこれからも来ていいですか?」
「迷惑だなんてとんでもない!ありがとう。それなら…いつでも来てね。私も裕太も大歓迎だから。」
「…じゃあ、毎日来ちゃおうかな。」
「あら、皆勤賞目指すの?」
目を合わせて、クスクスと笑い合う。
居心地いいなぁ。
その後も色々と話してたら、合格祝いの話になった。
玉森くんが目を覚ましたら改めて合格祝いをしたいけど、何をあげるか迷ってるんだって。
「無難にゲームとか?玉、ゲーマーだし。」
「そうねぇ…意外性が欲しいのよね。」
「…服とかアクセサリーは?」
「うーん……裕太の好みもあるし…」
「……あの、それなら一緒に買い物に行って好きなの買ってあげるっていうのはどうでしょう?」
私の言葉に、2人が目を丸くした。
「…いいわね、それ。」
「思い付かなかったわ。」
「ふふ、決まりですね。」
玉森くんの合格祝いか…
私も何かしてあげられたらいいな、なんて。
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このみ - 大人になった裕太 (2020年10月3日 19時) (レス) id: 25b3f023e7 (このIDを非表示/違反報告)
nanacoy1139(プロフ) - 黄色好きさん» 黄色好きさん、素敵なコメントありがとうございます…(^ ^)続編も考えておりますので、また良ければ是非お越し下さいね。 (2019年1月24日 7時) (レス) id: da866a5801 (このIDを非表示/違反報告)
黄色好き - 伝えたい想いは、何時でも伝えられるわけじゃないって事。それなら、今こそだからすぐにでも伝えたいなって。想いはありますよ。またいい話しでした。青春に戻ってみたい。 (2019年1月24日 1時) (レス) id: f0b607ac31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:nanaco | 作成日時:2019年1月22日 12時