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「………………」
文次郎が去ったあと、仙蔵はしばらくその場で考え込んでいた。女のこと、これからの学園のこと………。そして、後輩の喜八郎のこと………。天女達のことを忘れようと、今まで以上に授業や任務に取り組んでいる。が、ふ、とした瞬間に思い出してしまうのだ。
くい、とそでを引っ張られる。横を見ると、喜八郎が心配そうに仙蔵を見ていた。
「大丈夫だ、喜八郎。何があっても、お前のことは私が守り抜く。もう………天女なんかに振り回されやしないさ………」
そう言いながら頭を撫で、仙蔵は喜八郎を優しく抱き締めた。
酉の刻ー午後６時頃ー。伊作以外の六年生を集めて、仙蔵は自室だった部屋で会議をしていた。議題は「土井先生が連れてきた女について」。このような形で六年生が集まるのは久しぶりだ。沈黙が続く中、先に口を開いたのは伊作の親友であり、六年は組用具委員会委員長の食満留三郎だった。
「あのよ……一つ、良いか？」
「何だ、留三郎」
「あ、いや……たいした事じゃないんだが、今まで女が来たらまずニオイが学園に充満するだろ？で、いる間はずっとそのニオイがある……。女がいなくなっでそのニオイが残ってて、それで、新しい女が来たら新しい女のニオイに変わる………」
「待て待て、留三郎‼何を話してるのかさっぱり分からんぞ‼」
留三郎の右横に座っている六年ろ組体育委員会委員長・七松小平太が話をさぐる。小平太の左横に座る文次郎も腕を組み、「分からない」と言った表情をしていた。だが、仙蔵と六年ろ組図書委員会委員長の中在家長次は、留三郎の言いたいことがよく分かった。つまり、半助が連れてきた女は………
「天女である可能性が低い、と言うことか……？」
仙蔵の言葉に、留三郎が力強くうなずいた。確かに、留三郎言うとおりだ。学園に来た女は何かしらの"ニオイ"がついていた。自分達がかいだことのない強烈なニオイ。それが今回来た女には全くと言ってついていないのだ。それは、つまりどういうことだろう。仙蔵が出した答えは、"天女で有るか、否か"ーー。
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れな(プロフ) - めちゃくちゃ面白いですし続きが気になります！またお時間がある時に更新してもらえると嬉しいです！楽しみにしています！ (2022年3月31日 12時) (
レス) id: 5c55cc0d78 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - 今晩は、初めて読みました!続きがすごく気になります！ (2021年1月29日 17時) (レス) id: d1dc2ada9f (このIDを非表示/違反報告)
ななつのうみ(プロフ) - 美音さん» ご指摘ありがとうございます。なんとなく分かりました。これからもご指摘、よろしくお願いします。 (2018年2月5日 9時) (レス) id: 2454d6f77d (このIDを非表示/違反報告)
美音(プロフ) - 分かりずらかったらごめんなさい。後、応援してます！ (2018年2月5日 1時) (レス) id: 7b5522f86f (このIDを非表示/違反報告)
美音(プロフ) - お気に入り登録させていただきました！作者さんって自分の名前を入れる時に(名前)にしてますか？してるんなら、変えた方がいいですよ。占ツクには元々自分の名前を書く欄があって、そこに名前を入れてると(名前)の中にその文字が自動的に入るので…。 (2018年2月5日 1時) (レス) id: 7b5522f86f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ななつのうみ | 作成日時：2018年1月19日 10時
