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その日の夜。
皆が寝静まったモビーは恐ろしい程静かだった。
「なーんか嫌な予感しかしないのよね。」
私はサッチがいるキッチンへ向かった。
「サッチー!喉乾いちゃったからお水頂戴!!」
サ「Aか!こんな時間に珍しいな!ほれ水どーぞ!」
「うん。何か寝れなくてね…。お水ありがとう。」
サ「そうかー。じゃあホットミルクも作ってあげる。そっちの方が眠りやすくなると思うぞ。」
「ありがとう!じゃあお言葉に甘えて頂くわ。」
そんなやり取りをしてる時に…やっぱりティーチが来た。
テ「おっと…Aも居たのか…。まぁ、いい。サッチ隊長。ヤミヤミの実はもう食ったのか?」
サ「いや、まだ食べてないな。それがどーした??」
テ「じゃあその実を頂くとしようっ!」
そう言ってティーチはサッチに向かって刀を振りかざした。
サ「えっ!?」
サッチは突然の事で体が動かないようだった。
「…!エクスペリアームス!ちょっと!!ティーチ何やってるのよ!?この船は殺しは厳禁でしょっ!?」
テ「ゼハハハ!そんな事は分かってる!!俺はこの実が欲しくて白ひげ海賊団に何十年も居たんだ!!それか今目の前にある!またとないチャンスなんだぜ?」
…あー、嫌な予感が的中しちゃった。
悲しいな。
「それでも!!あんなに仲良かったのに殺しなんて!!!」
テ「やっぱりお前は甘いな。俺達は海賊だぜ?欲しい物は力づくで奪うまで。」
ティーチの冷めた目が私の瞳を突き刺す。
サ「ティーチ…そんな…」
サッチは友人の変貌に驚きと悲しさで何も出来ずにいた。
「サッチここから逃げて!!」
テ「そうはさせないぜ!」
…パァーッン
と乾いた銃声の音が鳴り響いた…。
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作者名:はに | 作成日時:2022年9月16日 19時