りんごジュース【中務裕太】

7 ページ7

・



『はぁ、、』


遡ること10分前。



〜〜


りの「ごめん！ほんとごめんね！」


『いや、別にいいけど、笑』


放送部の顔合わせで放送室に集まることになっていた放課後。

やっと、やっと中務裕太を間近で拝める時間がやってきたのですが

なんとりのが用事のため帰るという。

ついて帰るわけにもいかず、

でも1人で中務裕太に会いに行くなんて(放送部の顔合わせだけど)無理、。


りの「じゃあ、私帰るから。頑張りな？」


『えぇ、』


りの「大丈夫！黙っとけばあんたは可愛い！」


『黙っとけば、？笑』


りの「とにかく可愛いから！自信持て！じゃあね！」



〜〜



そして今、放送室の前まで来てしまい、

あとは入るだけなのに、、

無理です無理です。

ドアノブに手をかけることさえ出来ません、。

だって中務裕太が中にいるかもなんだよ？！

あ、あの憧れ続けて想い続けてきた中務裕太が！！

あぁ、こんなことなら
メイクもっとちゃんとしてくれば良かった。

髪の毛もちゃんとサラサラにして

お気に入りの香水もしてくれば、、

今更そんなこと考えても無駄なわけで、


早く入らないと迷惑かけるわけで、、

もういっその事帰ってしまおうか、。


そう思い、振り返ると、









裕太｢え、入らんの？笑｣









彼から私に向けられた、

初めての声が聞こえた。




・

8→←6

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す