Love or like【 桃,青 】

episode : 8 ページ9

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在宅ワーク中 , 1件の通知が入った .







「 んふ , かわい … 」







通知はころんからで ,
さとみと2人でお弁当を食べている写真が送られて来た .

口いっぱいにご飯を含んだまま写真を撮って送ってくる彼が ,
愛おしくて愛おしくて堪らない .



ちょっと抜けてる所があって , 独占欲の強い彼だけど ,
それがまた可愛くて .

きっと沢山の人に今まで愛されて来たんだろうなぁ .
それ程彼には人を幸せに出来る才能があると私は思っている .


幸せのお裾分けをして貰い ,
更に仕事が捗っていた矢先 , 私の携帯がもう1度震えた .




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「 明日 , 会える ? 」



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今度はさとみからで ,
この誘いが何を意味するかなんて考えなくても分かった .

今はころんとの幸せに浸らせてくれ .
私はさとみからの通知を無視して , ソファに携帯を投げた .

それから3分は経っただろう .
未だに通知は止む気配は無い .



流石にくど過ぎる , そう思い携帯を手に取ると ,
思わず私は「は?」と声を出してしまった .





┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈



「 気付いてて無視してるでしょ 」


「 これ以上無視するならころんにこの写真見せようかな 」


「 それもまたスリルの1つだし , いいよね ? 」



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そんな脅迫紛いな文章と共に ,
昨日の行為中の私の写真が送られて来ていた .

あいつ , いつ撮ったんだ … ?
なんて思えたのも束の間 , 次に来たのは尋常では無い焦りだった .


無視し続けた罰だろうか ,
既に見せられた可能性だって十分有り得る .


さとみが仕事だろうと関係無い , 私は急いで電話を掛けた .







「 もしもし ? 」






「 もしもしじゃないでしょ , 見せて無いでしょうね ?! 」







声色から滲み出る怒りと焦りが伝わったのか ,
電話越しにさとみの乾いた笑い声が響く .







「 俺の質問に答えてないのに , 答える訳無いでしょ 」






「 は … ? 」






「 明日 , 会えんの ? 会えねぇの ? 」







こんな事されて会いたくない .
でも , 会えるって答えないときっと彼は答えを教えてくれない .

苦渋の決断で 「会える」 そう答えた .








「 ん , じゃあ あのラブホ20時集合で 」







さとみはそう言うと , 私の質問には答えず通話を切った .

それから , さとみにいくら電話を掛けても繋がる事は無かった .

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