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第十六話【月城零夜】 ページ15

入学式が終わった。
俺は特にやることもなくそこら辺をふらふらしていた。
「さくら、きれいだな。」

今日から俺は魔法学校で生活する。
今日は入学式をやって新入生歓迎パーティー…という名の対抗戦があるらしい。
対抗戦に新入生は参加しないらしいが…。

「零夜!」
と、俺の名を呼ぶ声が聞こえてきた。
振り返るとそこには、
「なんだ、美愛か。」
小走りに走ってきた女の子。
幼馴染というやつ。
「なんだって何よ!」
一つ年下のくせに生意気な!とか言いながら頬を膨らませる。
一つだけだろ。
心の中でこんなことを思いながら俺は渡したかったものをポケットから取り出す。

「ほれ。」
取り出したものを今もなお頬を膨らませてる美愛の頬にくっつける。
「…やる。」
俺が渡したものを見ると美愛は少し曇りがかってた顔を明るくする。
「マカロン!しかもチョコの!」
俺が渡したのはこいつの大好物のマカロン。
こっちにいるのは知っていたし会えるだろうと思って持ってきていた。
やったー!と子供のようにはしゃぐ姿はいつまでたっても変わってないと思う。

「じゃあ、私は人を探してるから!」
さっき上げたマカロンをほおばりながら美愛はかけて行った。

「さて、どうすっかな。」
また暇になった。
するとまた後ろから、

「零夜…様…。」
ハッとして振り返る。
そこには、
「またあなたにお使いできることを待ちわびていました。」
片膝を折り、右手を左胸に添え、頭を垂れている銀髪の
「久しぶりだなー…ロロ。」
かつて俺の家で雇っていた使用人の姿があった。

「お元気そうで。」
1年前に突然俺の前から姿を消したこいつ…ロロ・リベリエンは俺の一番のお気に入りの使用人だった。
「顔を上げろよ。またお前がいてくれるようになるとはな。」
頼りになって主人だと決めたやつには忠実なこいつは、敵に回したら怖いだろう。
まぁ、俺がそんなことさせねぇけど。

「どんな時も、私がお守りします。零夜様。」
お守りします…嫌ではないけどなんだろう。
たとえ使用人とはいえ女の子に守られるというのは何というか、複雑だ。
「あぁ、たのむよ。でも俺だって弱いわけじゃないからな。」

楽しくなりそうだ。そういっているロロの声が聞こえた。
まぁ、主に仕えているときと普通の時、性格が全然違うからな。

「ロロ、ロロは対抗戦あるだろ?トーナメント表見に行こう。」
そう言って俺はトーナメント表が貼ってある掲示板のもとへ向かった。

第十七話【setu】→←第十五話〈トーナメント表〉



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ブラックアイ - 更新しました (2018年10月23日 18時) (レス) id: b64c02d5d7 (このIDを非表示/違反報告)
ブラックアイ - 更新します (2018年10月23日 17時) (レス) id: b64c02d5d7 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 更新します!! (2018年10月23日 16時) (レス) id: 2baf58587d (このIDを非表示/違反報告)
よもぎまんじゅう(プロフ) - 更新しました (2018年10月22日 20時) (レス) id: 1b69b5d6d8 (このIDを非表示/違反報告)
よもぎまんじゅう(プロフ) - 更新します (2018年10月22日 19時) (レス) id: 1b69b5d6d8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雪白 x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/my.php  
作成日時:2018年10月14日 21時

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