▽渇望15 ページ16
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ut「はじめまして、鬱と申します」
kn「兄さん兄さん、どうしましょこの状況」
ut「取り敢えず報告やろシッマ」
kn「ですね!ちょっと俺行ってきま___」
走り出そうとする声のでかい方の男の腕をがしっと掴んだ鬱、という男は「挨拶まだやろが」と低い声を出した。一体何処からそんな声が出るんだと驚いたが、私の視線に気づくなり、彼は変わってにこりと笑顔になった。
「あ、コネシマです」と急に控え気味になった男の方は鬱さんの腕を払ってグルッペンさんと私を交互に見た。
gr「言っとくが、彼女は例のIT企業の中心人物だからな。丁重に扱えよ」
『て、丁重…』
ut「あっ!この前グルちゃんが言ってた女の子って…あぁ〜。成る程な」
kn「何の話?」
妙に納得した顔をした鬱さんは私の手を取って「僕とかどうです?」と首を傾げるもんだから、正直どきっとしてしまった。その様子に気づいてしまったらしいコネシマさんも、グルッペンさんも、やめておいた方がいい、と。何故、と聞くまでもなく何となくだけれど予想はつく。
微かにする煙草の煙の匂い。
グルッペンさんは相変わらず嫌そうな顔だ。
嫌になるのはこっちだというのに。なんであんたがそんな顔をしてんだ…泣きたいのは私なんだよ!
ut「グルちゃん僕にもこの子頂戴?」
gr「あ"ぁ?やる訳無いだろ帰れ」
ut「チュメタイ…Aちゃん、グルッペンと連絡先交換したんやろ?なら僕ともどお?」
『いや、いいです』
ut「冷めとんな君」
そんなとこも素敵です、とちょっと無理ある返答を頂いたところでグルッペンさんがため息を吐いた。
何度も連絡先を聞いたりとうるさい鬱さん、結局私は押しに押されて、何故かグルッペンさんの仕事仲間と新しいグルチャを作ってそこに入る事になった。
いやどういう事だよ。
グルッペンさん曰く、どうせ今後仕事についても話し合いたいからグルチャを作ろう、と。長々決めたことをグルッペンさんがみんなに伝える手間も省けるだとか何とか。
それは仕事の一環としてちゃんとやってはどうでしょうグルッペン社長。
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ビジネス不仲? - 詐欺師の朝ごはんはやばい (2021年8月25日 14時) (レス) id: 7e1bdb3c05 (このIDを非表示/違反報告)
有馬(プロフ) - 待っておりました。お忙しいと存じ上げておりますが、素敵な読み物の続きが出たのが嬉しく、また感想を送ってしまいました。お変わりなくご息災を願います (2021年5月4日 12時) (レス) id: 0957251bb6 (このIDを非表示/違反報告)
有馬(プロフ) - とても素敵な読み物をありがとうございます (2021年5月2日 21時) (レス) id: 0957251bb6 (このIDを非表示/違反報告)
つくもがみ(プロフ) - 好きです。大好きです。無理なさらず、更新頑張ってください。 (2021年2月7日 15時) (レス) id: 5dd14ac0cc (このIDを非表示/違反報告)
雷斗 - すっき!!!! (2021年1月31日 22時) (レス) id: ecb0b24c21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:零 | 作成日時:2021年1月16日 16時