脆い.07▽ ページ8
どんどん近づいてくる足音と、どんどん私から離れていく赤髪のシャンクスの背に少しだけ憧れたのは言うまでもない。自由だな、と。
海軍の掲げる正義は勝手だ、と思っていたけど律儀に本物の正義を掲げていたら身が持たなさそう。
初めて海軍に同情した。
色々と難しそうだし、正直厄介な事に巻き込まれたくは無いが船を返して欲しいし…仕方ないから海軍と接触しよう。そうしよう。
そしてあわよくば、海軍本部に行きたかったり。
『ん？』
近くまで足音が来たから其方をお面の下から覗く。銃を持って帽子を被った海兵。
更に奥に「正義」を背負った黄色の____黄猿だ
青雉じゃない……？
これ、真面目に返答とかしないと絶対に不味い相手だろうし。赤犬よりか全然マシだけど、表情の読めないランキングにひっそり入ってそうな黄猿さんはやり難い。
ｶｼｬｯ、っと銃を此方に向ける音。
アニメでよく聞いた音がリアル再生されると少し嬉しいが、喜んでいる場合じゃない。
「貴様、何者だ…‼人攫いじゃないのか！」
「海軍大将黄猿、ボルサリーノ大将の名において貴様を海軍本部まで連行する‼」
『ぁ、あの…』
貴様貴様言うな。
仮にも我一般人ぞ？
けど、今の私の学校は元いた世界じゃ確実に職質をされる様な格好。お面にフード。
顔を見られたくない理由でもあるの？と、某高校生探偵に聞かれてしまうだろう。それは申し訳ない。
「なんだ…‼」
お手上げ。降参。所謂両手を上げたそんなポーズを取りながら、一歩彼等と距離を詰める。
『此処にあった船…小さいんですけど、し、知りません…か？』
「！やはりあれは貴様のか…‼」
「早くしろ‼本部に行くぞ」
海兵は会話のキャッチボールを知らないのかな？
質問に答える気配なんて微塵も無い、これじゃ圧倒的に私が不利じゃないか。そもそも何で船持ってたよお前さんら…。
はぁ、と短くため息を吐けば再びｶﾁｬﾘと音がした。
ふと顔を上げれば海兵の銃は下ろされていて、
「船の中にいた人の事はどう説明するんだい〜？」
代わりに三メートル級の黄猿がいた。
…別にいっぱい種類がある訳じゃないんですけどね。
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ひかり(プロフ) - 続編楽しみです。 (2020年4月25日 13時) (
レス) id: 2b9098a683 (このIDを非表示/違反報告)
リーナ - コメント失礼します！めっちゃ面白いです！！これからも頑張って下さい！ (2020年4月23日 20時) (レス) id: 4ce14ca331 (このIDを非表示/違反報告)
ソル - 白ひげ海賊団とどんな繋がりがあるのか楽しみです！更新頑張ってください！ (2020年4月19日 21時) (レス) id: 7bc681eabc (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 知ってるアニメは何ですか？ (2020年4月4日 11時) (レス) id: e8084d140d (このIDを非表示/違反報告)
ミラージュミラー - トリップって難しいと僕は思います。なのにとっても面白い！小説アドバイス頂きたい位です！これからも頑張って下さい！ (2020年4月2日 10時) (レス) id: 1bda2ccaaa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：零
| 作成日時：2020年3月10日 13時
