▼警戒心と警告__gr side ページ10
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先程まで見えていた庭園にいる彼女__Aはもう見えない。
この部屋から見えるのは、丁寧に手入れが施された庭と少し遠くにある訓練所くらいだ。何が聞こえると聞かれれば、この部屋は防音だから窓を開けない限りは何も。時々その防音すら蹴破って聞こえる馬鹿の大声も聞こえはするが。
tn「で、グルさん。真面目な話。あの子どうするん。元指揮官…Aで何がしたいんや」
目の前で険しい表情をするのは、何度も同じ場所に立って共に進んだ仲間であるトントン。
だからこそ、今俺の考えている事が分からないんだろう。側から見たら独占に似たそれも、長年付き合っている彼等には分からない。
俺が彼女を連れて来たのは単なる興味と、欲しい、という単純な欲望。
だから何だと言うんだ。それが連れてきていい理由か？と問い詰められそうだから言えんが。
これじゃ、どっちが捕まっていたのか分からない。
gr「どうも何も…仲間に引き入れようとしていただけだ俺は」
tn「ちゃうねん。この際、そこはええわ。さっき問い詰めた時Aが悪気無い奴なのは分かったし」
gr「は、…何したんだトン氏」
tn「何もしてへんわ」
gr「おっまえ…そういうとこやぞ」
はいはい、とあしらわれて終わったが本当に何したんやトン氏。いや、トントン。場合によっては俺が粛清を喰らわす番になるが…。
と、そこまで考えて先日までの書類を片付けていないのを思い出して考えるのをやめた。
珍しく執務机の上は整っており、見終えた部下からの訓練内容だとかつまらない書類が数束あるだけ。平々凡々な最近の生活にも飽きてきてはいるが何せ戦争に負けてからまだ一カ月とちょっとなモンで。
下手に動くと怒られるのは目に見えている。
gr「トン氏が心配せずとも、俺はやる事はやる派だ」
先手必勝。彼女の動きを見てからでも遅くないが負けた気がしてならない。
tn「はぁ…、好きにせえ。知らんぞ俺は」
gr「ふっ、はははっ！いつ俺が失敗した」
tn「あんた昨日の書類やってへんやろが、それでもまだ言うんか」
gr「何でバレてんだよ」
取り敢えず、確定事項は…。
彼女を手に入れる事、やな。
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しおりん(プロフ) - ふ〜ん！3ｺﾒ！続編おめでとうございます(о´∀`о)更新大変だと思います､頑張ってくださいね(*´▽｀*) (2020年6月23日 23時) (
レス) id: 527cd6ca75 (このIDを非表示/違反報告)
さわー - ふーん、2ｺﾒ!続編おめでとーございますっ！更新楽しみにしてますっ！(ですが無理はせず！) (2020年5月26日 15時) (レス) id: 14d9286bf4 (このIDを非表示/違反報告)
ピーたー - ふーん、1ｺﾒ！続編おめでとーございます！更新待ってます！ (2020年5月26日 12時) (レス) id: a37e444ba1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：零
| 作成日時：2020年5月24日 14時
