▽疑いの目 ページ7
ht「それじゃ、もうやる事やったし戻ろうか」
『ひとらんさんももう終わりなんですか?』
ht「まぁね。あとは片付けだけ…だけど戻っていいよ。服も泥ついてるし、先に洗っておいで」
でも、と続けようとしたが自分が新入りなのをすっかり忘れていた。彼の言葉は聞いておかなきゃいけないというのと此方に選択権はまだ無いと言うことを思い出した私は断れる訳なかった。
素直にひとつ頷いて礼を言えば「また後でね」と、小さく笑った。
それを見た後、来た道を真っ直ぐに戻って庭園から出た、訓練場に近い水道場で手を洗う事にした。
洋服が汚れたのは仕方ない。
この服のまま城内へ入るのは申し訳ないが、
着替え無いから許せ。
水道場でせめてもと手を丁寧に洗って、少し離れた場所に専用のホースを繋いで靴を洗っている時だった。
ニット帽を外してタオルで汗を拭っている彼が気づけば水道場に寄り掛かって此方に声を掛けたのは。
sha「何やっとんの」
『あ、どうも。畑仕事で手汚れたので洗ってるんですよ、"シャオロン"さん』
sha「ふーん…顔に泥ついてるんは気づかんの?有能な指揮官やったって聞いてんねんけどな」
『……煽り魔二号』
何か言った?と此方へ近づいてくる彼に『何も』と答えれば又もや興味の無い返事。
因みに煽り魔一号はショッピ君である。私の基準だからなんとも言えないけれど。
というか、トントンさんも鬱先生もエーミールさんにも初回で煽られた様な…。
sha「ほら、」
『…ありがとうございます』
sha「別に」
彼が手の甲で思ったより優しく頬に付いた泥を拭ってくれた。意外というか、何というか。
予想していなかった行動に何か裏があるのかと身構えたがそうでも無さそう。「構えんな」とぴしゃりと言われてしまっては何も出来ない。
なんなんだこの人
…何がしたいんだろうか。
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しおりん(プロフ) - ふ〜ん!3コメ!続編おめでとうございます(о´∀`о)更新大変だと思います、頑張ってくださいね(*´▽`*) (2020年6月23日 23時) (レス) id: 527cd6ca75 (このIDを非表示/違反報告)
さわー - ふーん、2コメ!続編おめでとーございますっ!更新楽しみにしてますっ!(ですが無理はせず!) (2020年5月26日 15時) (レス) id: 14d9286bf4 (このIDを非表示/違反報告)
ピーたー - ふーん、1コメ!続編おめでとーございます!更新待ってます! (2020年5月26日 12時) (レス) id: a37e444ba1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:零 | 作成日時:2020年5月24日 14時