▽似た者同士 ページ12
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庭園を通って無事城内に戻った私は、確かな足取りで書記長室に直行した。きっと監視用のカメラだとかでも見てる人はちょっと安心しただろうか。
真っ直ぐに向かえば疑われる心配も無い。書記長室から総統執務室まではそう遠く無い距離にあって、迷う事無かった。
総統の部屋の扉とまではいかないが、彼の部屋もまた扉に綺麗な装飾があって、謎の威圧感がある。
扉を数回ノックしたが、トントンさんはいないらしく返事が無い。一先ず待とうと扉から2、3歩下がった。
em「あれ、Aさんやないですか」
横からかかった声。
後ろへ下げかけた足をピタリと止めて声の方を見れば、朝見た時と変わらぬ顔があった。エーミール、さん。
分厚い本と数束の書類を持った彼は、私と距離を少しだけ縮めて「さっきぶりですね」と和かに笑った。
きちっと洋服を着こなして、背を伸ばして立っている姿は勉強を教える教官のそれ。
この城にいる彼等からは程遠い様な雰囲気と敬語に、若干慣れない自分もいた。
『エーミールさん、ですよね』
em「エミさん、でええですよ。皆さんそう呼ばれるので。名前長いでしょう？」
『はは…ならエミさんで』
em「それでお願いします。…トントンさんに用でもありました？」
ちらりと反応の無い扉を見たエミさんは、そのまま私に視線を移して首を傾げた。彼の違和感ない動作が安心させたのはきっと、コネシマさんやシャオロンさんにはあった圧とかが無い所為だ。
だからといって気が抜ける訳じゃないけど。
一通りの事を説明した私にエミさんは「それなら」と解決策を出す。
em「これから私はグルッペンさんにこの書類渡しに行くので、呼んできますよ」
『トントンさんも総統室に？』
em「多分ですけど。まぁ、気にせず待っとってください。…あ、それとも一緒に来ますか？」
『遠慮しときます』
em「…？あぁ、分かりました。なら呼んできますね」
何かを察してくれたらしいエミさんは会釈一つして総統下の方へ消えていった。察してくれてとっても嬉しいよエミさん。私は総統が嫌だから、あんな堅苦しい場所へは行きたくないんだ。
そうしてそのその数分後、廊下の奥から疲れた風なトントンさんが早歩きでやってきた。
なんか……とても申し訳ない。
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しおりん(プロフ) - ふ〜ん！3ｺﾒ！続編おめでとうございます(о´∀`о)更新大変だと思います､頑張ってくださいね(*´▽｀*) (2020年6月23日 23時) (
レス) id: 527cd6ca75 (このIDを非表示/違反報告)
さわー - ふーん、2ｺﾒ!続編おめでとーございますっ！更新楽しみにしてますっ！(ですが無理はせず！) (2020年5月26日 15時) (レス) id: 14d9286bf4 (このIDを非表示/違反報告)
ピーたー - ふーん、1ｺﾒ！続編おめでとーございます！更新待ってます！ (2020年5月26日 12時) (レス) id: a37e444ba1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：零
| 作成日時：2020年5月24日 14時
