▼ ページ12
ー沖矢昴))S.A sideー
『おぉ…たっけぇ……!』
観覧車に乗ってどんどん目線が高くなるのにつれて子供の様にキラキラと目を輝かせる彼女を視界に入れてふっと笑みをもらす。
観覧車なんて、と乗り気で無かったのに
実際乗ってしまえばそこらの子供同じじゃないか
いい加減窓から顔を離せ。
沖「外から観覧車を見た人、貴女を見て驚くでしょうね」
『どういう意味です…ていうか見えませんよ。
この高さじゃ』
沖「さぁ?どうでしょう」
まだてっぺんには着いてないが既にトロピカルランドを一望出来る高さだ。
本来なら今頃ボウヤ達とジェットコースターに乗っている筈だった。が、まぁ色々あって…観覧車に乗る事になった。ジェットコースターは乗っても乗らなくても正直どちらでも良かったけれど。
『今頃叫んでますかね、蘭ちゃん達』
少し遠くに見えるアトラクションを視界に入れつつ彼女の事を見る。
ここ数日で分かったのだが、彼女は見かけによらず優しい。…いや言い方が失礼か。
見た目と中身は異なる物が多いからな。
___何というか、
変なやつだ。
『あ、そうだ昴さん。
この前言ってた料理の件…やっぱやるんですか?』
沖「え?…あぁ。
あの後蘭さん達に再度頼みこまれましたので、やるつもりでいますよ。
ですので、Aさんも必ず来てくださいね」
『え』と声を出してこちらを見た彼女は深い溜息を吐いて椅子に座り直した。丁度観覧車はいちばん高い所に来たというのに、
それは見ないのか。
『私その日は予定があった様な』
沖「そうですか。まぁ悲しむのは僕では無いので」
『…行けば良いんですよね分かりました』
人が良すぎる__
小言をいいながらも結局最後は『仕方ないな』と笑ってやってのけてしまうのだから凄い、と素直にそう感じた。
FBIには無い様な、
真っ直ぐな正しさというのか。
だからと言って彼女を招き入れるなんて危ない真似をするつもりは無いのだが。
沖「Aさんは真っ直ぐですね」
ふっと笑って返せばきょとんとした顔の彼女は頭に疑問符を浮かべながら『何がです』と呟いた。
『なんかよく分かん無いですけど、昴さんより真っ直ぐなのは確かですね』
沖「失礼な」
あながち間違ってはいないがな。
…沖矢昴はまともな筈だが…
.
933人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
零(プロフ) - いつも楽しみにしています!これからも頑張ってください!!!すきです!(名前一緒ですね) (2020年3月3日 17時) (レス) id: 0555cdda7c (このIDを非表示/違反報告)
Ray@二次元LOVE(プロフ) - 赤井さんによるコナンくんのトイレ近い認識にはめっちゃ笑いました(笑) (2020年2月2日 20時) (レス) id: 15ab691acf (このIDを非表示/違反報告)
陽毬 - 零さん» 今書かれてる映画のところ見ました!(テレビで、ですけど)原作の流れに沿ってて、夢主ちゃんが自然に登場してるのが面白いし楽しいです!毎回高評価ポチしてます 数には入んないんですけど、、無理のないペースで更新してください 楽しみにしてます! (2020年1月27日 21時) (レス) id: 8fcda6294e (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - 陽毬さん» 一気読みですか!?ありがとうございます…改行のところまで細かく見てくださってるとは…更新頑張ります!!真実はいつも1つ!(多分) (2020年1月19日 9時) (レス) id: c17c74b3a4 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - SAKURAさん» ありがとうございます!出来るだけ早めに更新出来たら良いです、頑張ります! (2020年1月19日 9時) (レス) id: c17c74b3a4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:零 | 作成日時:2020年1月7日 11時