コナン君だけお引き取り下さい。II【沖矢昴】

42___発砲音 ページ29

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いやぁ、凄い。警備の元すんなり入れてしまったのを見て鈴木財閥の力を改めて知ったところで展望台に着いた。


歩「Aお姉さん！反対側写真撮りに行こう！」


きゃっきゃと手を引っ張られてついていく。いや可愛い……多分今私の顔は相当緩んでいる。暗くて良かったよ本当。

ふと後ろを見れば蘭ちゃんが携帯を見ていた。



『蘭ちゃん！反対側行ってるよ！』



蘭「すみません、電話…なので、先行っててください」
『オーケー！例の旦那だね、楽しんで！』
蘭「なんでそうなるんですか！」



とか言って顔真っ赤にしてる蘭ちゃんも天使。その新一君とやら、早くしないと蘭ちゃん取られちゃうよ。

私に。









なんてへらへらしながら歩いていればパァンっと、甲高い音。この前聞いたのと、同じみたいな__



これは、




「動くなァ！！」





腕をがっと握られて歩美ちゃんとの手が離れる。ふっと顔を上げれば眼前に固く握られた手が見えて、次の瞬間には殴り飛ばされていた。

…は？殴られたんだけど。



かと思えば園子ちゃんの悲鳴が聞こえて、歩美ちゃんの叫び声が聞こえてきた。




元「なんだお前！！！」
光「歩美ちゃんを返せ！！」


灰「何やってるの！早く隠れなさい！！」

蘭「園子！」





歩美ちゃん以外、取り敢えず全員無事らしい。


顔面を良いリズムで、ハンマーで殴られている感じがする。銃を持ってきゃんきゃん吠える犯人…は、今回の狙撃の犯人って事か。




ジョ「FBIよ！」





FBIの二人が乗り込んできたと同時に発砲。蘭ちゃんは園子ちゃんを、しゃがみ込んでいた哀ちゃんを抱き抱えて、元太君と光彦君を連れて物陰に隠れる。


元「なんとかして歩美を助けるぞ！」



灰「静かに、
Aさん貴女怪我は…って、その傷…！」
『大丈夫、本当に少しだけすりむいただけ。なんか殴られたんだよね…』
灰「そんな事言ってる場合じゃ！」



ごめんなさい。


待って哀ちゃんに名前呼びされた…こんな状況だけどちょっと嬉しかったりするけど今言ったら多分さっきの倍で殴られるからやめておこう。


『絶対に大丈夫』


と言って通信機に手をやる。


コナン君が、きっと助けてくれるから、と。


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