▼14話___「謎解きは好きなので」 ページ19
ー沖矢昴))S.A sideー
上司というより、もっと近い距離にその人は居た気がした。
『コナン君はホームズが大好きなんだね。私は然程興味無いけど、』
「じゃぁ読む?」
『ううん、遠慮しとく。ホームズの話は聞き飽きる程耳にしたからね…』
「だからホームズについて詳しいんだ!」
ソファに座ってその少年と話す、二十代前半かそこらの女は此方に見向きもせずただホームズについて適当に話していた。聞こえてくる会話はどれも興味深いもので、どこかで聞き覚えのあるものの様な気もした。
_____否。それは確かに、聞いた事があった。
「"柴野"さんは、どこに住んでるの?」
『ん?私?』
すっと目を細めた柴野、という人物は数秒悩んだ素振りを見せてから『内緒』と小さく笑った。
そんな秘密を隠す様な言い方で小さな探偵が誤魔化せるとでも思っているのだろうか。
相変わらず…
"貴女"は危ない人だ。危機感が無いというか、自分の立場なんて気にもせず敵陣に突っ込んでいくのはそろそろやめて欲しいもの。
柴野A、で今のところは許してやろう。俺の目は、FBIの目は騙せない。
俺の上司が誰だと思ってるんだ、この人は__
「なら今度、コナン君と貴女の家でも探しに行きましょうかね。勿論、時間がある時にでも」
「昴さんも気になるの?」
「謎解きは好きなので」
『人の家を勝手に迷宮家呼ばわりしないで貰えますかね』
「これは失礼」と申し訳程度に眉を下げれば諦めたらしいため息が聞こえてくる。
もし仮にこの人が本当に俺の上司だったとして…家を知っておいて、何か情報に繋がる事は間違いない。まぁ、何となく予想は付くが。
数年経っても変わらぬその姿と、表向きにはFBIから脱退したという事実を合わせれば謎を解くのはそれ程難しくは無い。
『邪魔にならない程度になら良いですけど、得られるもの無いと思いますよ』
「へぇ…何か秘密がある、みたいな言い方だね」
『探偵ごっこ禁止だよコナン君。私そういうプレッシャーに秒で潰れるから』
「あはは、ごめんなさーい」
わかれば宜しい、と言いながらボウヤの髪を撫でる彼女を視界に入れる。昔はよくされた記憶が無い事も無い故に…羨ましく等無い。
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カーミィ - すごく面白いです。更新お願いします‼️ (6月11日 23時) (レス) id: 1079b99541 (このIDを非表示/違反報告)
Ray@二次元LOVE(プロフ) - 赤井さん…というか沖矢さん頭なでなで羨ましいのね(笑)……何それくっそ可愛ええな(真顔)推しが可愛すぎて辛い…更新楽しみにしてます! (2020年4月25日 16時) (レス) id: 15ab691acf (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - 咲さん» 返信中々出来ずすみません。赤井さん格好良いですね本当…同士が沢山いる様で何よりです))格好良い=赤井秀一と勝手に脳内変換されるくらいにはなってます。ありがとうございます、これからも楽しめる作品に出来る様、更新頑張っていきたいと思います! (2020年4月25日 11時) (レス) id: c17c74b3a4 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - あずさん» 返信中々出来ずすみません。ありがとうございます!そう言って頂けると嬉しいです。言葉は大切ですよね(便乗)更新頑張ります! (2020年4月25日 11時) (レス) id: c17c74b3a4 (このIDを非表示/違反報告)
咲 - すごく面白いです!更新されるのを楽しみにしています!赤井さんカッコイイですよね〜。続き楽しみにしています♪頑張ってください!! (2020年4月1日 15時) (レス) id: bc6f57181b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:零 | 作成日時:2020年3月21日 21時