笑えない、どつかれた本拠地。【白膠木簓】__extra story

▽comedian.13 ページ25

他ディビジョンにこんなちっさいA連れてくんはちょっと気が引けるんやけどしゃぁない。






神「…これは……東雲谷さんであってますよね？」

『あってます』

神「…違法マイクとは考え難い、
何か飲んだ記憶とかありませんか」






診察室の椅子にちょこんと座って、宙に浮いた足を揺らすその姿は幼稚園児そのもの。


…ほんまかわええあかん、戻ってこい白膠木簓。







神「薬の類だとは思いますが、
念の為様子を見ましょう。恐らくすぐ元に戻るので」

白「戻らんくてもええよ」

『もどるんだよささらさん』





『じゃないとこまる』と嫌そうな顔をしたその子供。







「先生…おはよう、ござ……」




カーテンをめくってかおを覗かせたのはいつぞやの社畜リーマンさん。

……観音坂独歩、か。
嫌な時に会おてしもたな






観「は、え、あの、白膠木さん……お、おおおおおお子さん……まさか隠し子」

白「んな訳あるかい」






それほんまにあかんやつや。


彼は暫く百面相して、苦笑するAを見た。まだ気付いてないのか「隠し子じゃないとすると」とぼやいていた。









『ささらさん…』








帰ろう、とでも言いたかったんだろう。俺の服の裾を素早く引っ張って口を開いた時____







「せんせー！どっぽっぽー！今夜仕事無いから飲みに……って、白膠木簓！？



しかも子供！可愛いけど…まさか隠し子とか？
俺っちちょーやばいもん見ちゃった感じ？？」








明るい髪色の、この前見た顔からは想像出来ない肌のチャラさで登場してきたのはホストだ。



まーた面倒なの増えよった…









観「おい！一二三っ！
子供が怖がるだろ…って、大丈夫なのか？」

伊「んー？あ、そういえば。
なんかよくわかんねーけど、この子なら大丈夫な気する
しかも子供だし、大丈夫なんじゃね？」









Aの目の前まで来てしゃがんだ伊奘冉一二三はコロコロと表情が変わる。








『あかんやつや…ささらさんかえろ』







ぎゅっと裾を握られる。






……あかんやつや、かわええ。



.

【白膠木簓】ささらの弟【ヒプマイ】
新作では無いですが、
良ければどうぞ。

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